2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ粒子MR流体アクチュエータを用いた上肢リハビリ訓練・評価システムに関する研究
Project/Area Number |
23650357
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
古荘 純次 福井工業大学, 工学部, 教授 (70107134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川谷 亮治 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30169734)
阿部 浩也 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (50346136)
小林 康孝 福井医療短期大学, その他部局等, その他 (80424448)
藤川 孝満 佛教大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10388697)
小柳 健一 富山県立大学, 工学部, 准教授 (30335377)
原田 孝 近畿大学, 理工学部, 教授 (80434851)
太田 貴士 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (10273583)
山西 輝也 福井工業大学, 工学部, 教授 (50298387)
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Keywords | リハビリテーション / ロボティクス / アクチュエータ / 機能性流体 / 安全性 |
Research Abstract |
脳卒中患者は国内145万人を超えており,増加する患者・高齢者に対して数少ないリハ専門医や療法士を補助するリハ装置が強く望まれている。上肢リハ装置は人間と常に接触して働くため、安全性が最も重要となる。そこで、本研究では,アクチュエータレベルでの安全確保が可能なナノ粒子MR流体アクチュエータを用いた2次元上肢リハビリ支援システムに関する研究を行った。 単体元素の中で最も高い飽和磁化を有する鉄のナノ粒子を合成し,得られる鉄ナノ粒子をシリコーンオイル中に分散することにより,ナノMR流体を作製した。鉄ナノ粒子の粒子径/濃度,並びに有機分子構造がMR特性に及ぼす影響を系統的に検討し,リハビリ支援システムに適したナノ粒子MR流体の材料・プロセス条件を明らかにした。磁場解析を行い、ナノ粒子MR流体を用いたコンパクトかつ電流消費の少ないMR流体クラッチに関する研究を行ったた。 アクティブ型2次元上肢リハビリ支援システムを研究開発した。さらに、脳卒中等の運動麻痺を改善させるためには,異常な共同運動といわれる病的で定型的な運動から,それぞれの関節を独立・分離した運動へと促通していく必要があるので、加速度計やジャイロを用いた共同運動検出システムを開発した。 脳卒中片麻痺患者における肩、肘、手関節の異常な共同運動パターンを分離独立させることは、脳卒中患者の上肢リハにおける中心課題である。そこで、異常な共同運動パターンが発生した際に一方向の振動刺激を与え、方向づけられた振動と感覚の入力により、手関節の異常な共同運動パターンの出現を防ぐ方法について検討を行った。 パーキンソン病では、筋緊張亢進に伴う関節可動域の制限や、寡動による廃用性筋力低下などにより上肢の機能低下や能力低下を来し、患者の日常生活動作は大きく阻害される。進行性である本疾患の障害進行予防に対する本システムの展開についても予定している。
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