2013 Fiscal Year Research-status Report
磁気共鳴画像法による生体内温度分布を用いた骨格筋クーリングの検証
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23650362
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
馬渕 博行 和歌山県立医科大学, 公私立大学の部局等, その他 (50365508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤木 亮太 芝浦工業大学, システム工学部, 助教 (20581458)
高橋 英幸 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, その他部局等, その他 (00292540)
奥脇 透 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, その他部局等, その他 (20274871)
俵 紀行 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, その他部局等, 研究員 (30344279)
三井 利仁 和歌山県立医科大学, 公私立大学の部局等, 助教 (70564186)
藤堂 幸宏 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, その他部局等, その他 (30601075)
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Keywords | 骨格筋 / 磁気共鳴画像法 / クーリング / コンディショニング |
Research Abstract |
本研究では、磁気共鳴画像法(以下、MRI)を用い、骨格筋に対するクーリングの効果を非侵襲的に検証し、現場へ活用するための科学的エビデンスとして確立させる検討を行っている。MRIの指標のひとつであるT1値は、熱振動としてエネルギー放出を計測している縦緩和を示しており熱依存性が高い。これを基に、形態画像とT1値の分布を兼ね合わせ可視化した『MRI-T1map』を作成することで、視覚的に部位の同定が可能となることから生体内骨格筋に対するクーリングの効果を非侵襲的に検証することを目的としている。 平成23年度は、電解質を含んだ水溶液を異なる温度に設定し、MRI-T1mapが有用であるかの検証、及び、骨格筋に対し、約5℃の水を循環させたクーリングパッドをあて、骨格筋の温度変化についてMRI-T1mapが有用であるかの検証を行った。その結果、水溶液の温度変化とともに骨格筋のT1値が変化し、可視化が可能であることが示唆された。 平成24年度は、MRIの代表的な指標としてT1値とT2値が挙げられるため、水溶液及び骨格筋において温度によるT1値及びT2値の変化を検証した。この結果、温度変化に関して、水溶液ではT2値では温度に依存した変化はみられないが、T1値は温度の上昇とともに増加し、温度の低下とともに値が減少することが確認された。運動を行うことでの骨格筋筋温度の変化についてもT1値及びT2値にて検討を行った。その結果、T1値のみ温度の上昇が確認された。 以上の結果より、生体内における温度変化がMRI-T1mapにより明らかになった。 平成25年度は、臨床現場及びスポーツ現場での活用を想定した研究を実施し、学術論文等にて発表する予定であったが、臨床現場及びスポーツ現場で知見が思うように得られなかったため、補助事業期間の延長を申請し、承諾をいただいた次第である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究分担者の協力により、被験者集め、装置の操作、データの解析等が順調に進展された。 MRIにおける代表的な指標としてT1値、T2値が挙げられる。T1値は、熱振動のエネルギー放出を計測している縦緩和を指標としているので、このT1値を基に、形態画像をT1値の分布を重ね合わせ可視化した『T1map』を作成することで、視覚的に部位の同定が可能であることが確認された。 平成23年度では、電解質入りの水溶液及び生体内で生じた温度変化がMRI-T1mapにより可視化できることを確認された。平成24年度では、平成23年度に行った実験内容の妥当性を高めるため、電解質入り水溶液及び生体内での温度変化がT1値及びT2値に現れるか検証をおこなった。その結果、T1値のみ変化が現れたため、その測定手法の妥当性が確認された。 平成25年度は、MRIで検証された方法を臨床現場やスポーツ現場で応用できる手法の確立に取り組んだが思うように知見が得られなかったため、補助事業期間の延長を申請し、承諾を得られた次第である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度、平成24年度にて骨格筋内での温度変化がMRI-T1mapにて可視化が可能であることが検証された。今後は、臨床現場及びスポーツ現場での応用可能なエビデンス確立に向け、知見を増やしていき、その研究成果を広く公表していきたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に臨床現場及びスポーツ現場での活用を想定した研究を実施し、学術論文等にて発表する予定であったが、臨床現場及びスポーツ現場での知見が思うように得られなかったため、被験者への謝金や学術論文等にて発表することができず、未使用額が生じた。 平成26年度は、補助事業期間延長を承諾いただいたので、臨床現場及びスポーツ現場での骨格筋クーリングの効果について知見を増やし、学術論文等にて広く研究成果を公表していきたいと考える。
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