2012 Fiscal Year Research-status Report
がん患者の配偶者における健康影響に関する縦断的研究
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23650420
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中谷 直樹 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 講師 (60422094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 涼子 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (70599901)
大庭 章 群馬県衛生環境研究所, 研究企画係, 研究員 (40542874)
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Keywords | がん / 配偶者 / 疫学 / 症例対照研究 / ストレス |
Research Abstract |
本研究の目的は、がん患者の配偶者における精神的苦痛の実態を解明し、介入研究の必要性の有無について検証することであり、今後のRCTに向けた基礎的資料とする。 研究方法として、群馬県立がんセンターにおいて前立腺がん患者の配偶者と非がん患者の配偶者に対する縦断研究デザイン(ベースライン調査・1ヶ月後、6ヶ月後のフォローアップ調査)による調査を行う。本調査で特に重要視する調査内容は心理的苦痛、QOL、社会的サポートとし、配偶者の精神的悪影響を解明する。また、配偶者の介護強度が精神的悪影響にどのように影響するかを検討する。 本研究結果として、平成23年度・平成24年度併せて、ベースライン対象者数は、前立腺がん患者・その配偶者(妻)100組・200人、非がんの患者とその妻100組・200人 の計400人を見込んでいたが、実際、前立腺がん患者117人・その配偶者(妻)117人、非がんの患者110人とその配偶者(妻)109人 の計453人であった。 さらに、上記対象者に対して縦断的に調査を実施した結果、平成23年度・平成24年度併せて、告知時より1ヶ月後に調査が完了した対象者数は、前立腺がん患者104人・その配偶者(妻)101人、非がんの患者89人とその配偶者(妻)89人の計383人であった。告知時より1ヶ月後に調査が完了した対象者の割合84.5%で あった。 主要な評価指標である心理的苦痛(K6)の平均値(ベースライン時 vs. 告知時より1ヶ月後)は、前立腺がん患者(4.0 vs. 4.5)、その配偶者(妻)(4.2 vs. 4.3)、非がんの患者(2.8 vs. 2.6)、その配偶者(妻)(4.1 vs. 3.3)であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究において、縦断調査に回答いただく対象者数を確保することが最も重要な点であった。 本研究結果として、平成23年度・平成24年度併せて、ベースライン対象者数は、前立腺がん患者・その配偶者(妻)100組・200人、非がんの患者とその妻100組・200人 の計400人を見込んでいたが、実際、前立腺がん患者117人・その配偶者(妻)117人、非がんの患者110人とその配偶者(妻)109人 の計453人であった。 さらに、上記対象者に対して縦断的に調査を実施した結果、平成23年度・平成24年度併せて、告知時より1ヶ月後に調査が完了した対象者数は、前立腺がん患者104人・その配偶者(妻)101人、非がんの患者89人とその配偶者(妻)89人の計383人であった。告知時より1ヶ月後に調査が完了した対象者の割合84.5%であった。 したがって、ベースライン調査は当初の予定を上回る対象者数を確保できた。また、1ヶ月後に調査が完了した対象者の割合84.5%と高率であった。 以上から、本研究はおおむね順調に展開していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は詳細なデータ解析・論文化を実施するとともに、前立腺がん患者の配偶者に対する心理的介入研究の必要性の有無について 検証する(介入時期、介護者への対応を含める)。またRCT実施に向けたプロトコールの計画を行い、がん患者の配偶者への支援プログラムの開発を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最終年度は、詳細なデータ解析・論文化を実施するとともに、前立腺がん患者の配偶者に対する心理的介入研究の必要性の有無について 検証する(介入時期、介護者への対応を含める)。またRCT実施に向けたプロトコールの計画を行い、がん患者の配偶者への支援プログラムの開発を検討する。 したがって、論文化のための英文校正費や文献検索費、研究打ち合わせ、消耗品等に研究費を使用する予定である。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Prognostic Prediction of the Functional Capacity and Effectiveness of Functional Improvement Program of the Musculoskeletal System among Users of Preventive Care Service under Long-Term Care Insurance.2013
Author(s)
Toshimasa Sone, Naoki Nakaya, Yasutake Tomata, Jun Aida, Ichiro Okubo, Satoko Ohara, Shuichi Obuchi, Michiko Sugiyama, Seiji Yasumura, Takao Suzuki, Ichiro Tsuji
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Journal Title
Nippon Eiseigaku Zasshi (Japanese Journal of Hygiene).
Volume: 68(1)
Pages: 11-21.
Peer Reviewed
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[Journal Article] Impact of blunted perception of dyspnea on medical care use and expenditure, and mortality in elderly people.2012
Author(s)
Ebihara S, Niu K, Ebihara T, Kuriyama S, Hozawa A, Ohmori-Matsuda K, Nakaya N, Nagatomi R, Arai H, Kohzuki M, Tsuji I.
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Journal Title
Front Physiol.
Volume: 3
Pages: 238.
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] [Activities in daily life and changes in care level among users of Preventive Care Service under Long-Term Care Insurance].2012
Author(s)
Sone T, Nakaya N, Tomata Y, Aida J, Okubo I, Ohara S, Obuchi S, Sugiyama M, Yasumura S, Suzuki T, Tsuji I.
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Journal Title
Nippon Eiseigaku Zasshi (Japanese Journal of Hygiene).
Volume: 67(3)
Pages: 401-407.
Peer Reviewed
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[Journal Article] C-reactive protein (CRP) is a predictor of high medical-care expenditures in a community-based elderly population aged 70 years and over: the Tsurugaya project.2012
Author(s)
Niu K, Hozawa A, Guo H, Ohmori-Matsuda K, Cui Y, Ebihara S, Nakaya N, Kuriyama S, Tsuboya T, Kakizaki M, Ohrui T, Arai H, Tsuji I, Nagatomi R.
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Journal Title
Arch Gerontol Geriatr.
Volume: 54(3)
Pages: e392-e397.
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 東北メディカル・メガバンク事業:山元町における住民意識調査.
Author(s)
中谷直樹, 菊谷昌浩, 中谷純, 清元秀泰, 菅原準一, 富田博秋, 長神風二, 大隅典子, 栗山進一, 辻 一郎, 寳澤 篤.
Organizer
日本疫学会総会.
Place of Presentation
大阪
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