2012 Fiscal Year Annual Research Report
拡張現実技術の応用により実地臨床を模倣した医療教育手法の検討と開発
Project/Area Number |
23650544
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
石河 隆敏 熊本大学, 医学部附属病院, 准教授 (00343351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 秀夫 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (20240905)
片渕 秀隆 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (90224451)
松井 邦彦 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80314201)
宇宿 功市郎 熊本大学, 医学部附属病院, 教授 (30281223)
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Keywords | 拡張現実 / AR / ベッドサイド / 教育 / 情報端末 |
Research Abstract |
視覚情報にreal timeで情報付加できる拡張現実( AR: Augmented Reality)による医学教育法の開発を課題とし、具体的なシステムの構成と実際の運用を期間内の目標とした。 方法として、ARのdeviceとして携帯性と視認性が良好で、汎用性、コストにも優れる点から、普及率の高いiOS, Androidを搭載したタブレット端末を選択した。またARを可能とするプラットフォームが研究期間内に複数発表され、先行しているAurasma(ヒューレット・パッカード社)を採用、①ARマーカーは画像認識が可、②提示情報は静止画、動画ともに可、③iOS, Android両者に対応、④データ管理はクラウド型+端末内保存可という利点があった。 結果、ARによる2種の教育システムを構築した。 まず、シミュレーションのブリーフィング:シミュレーション教育で機器の理解とブリーフィングは、重要な構成要素である。輸液シミュレータの基本仕様と課題について研修者のFAQをもとに実習装置の認識によりAR情報提示可能なAndroid端末を構築し、運用した。次に、検査手技のイメージ習得において超音波検査のエコープローブの取り回しはテキストでは表現し難く、実機が必要となる。ARでプローブ走査部位と描出される画像データを結びつけ、人形の上腹部、側腹部等をプローブに見立てた端末で走査し、超音波検査の擬似的体験を可能とした。片手で把持できるiOSの小型tabletが有用で、検査の順序、被検者との位置関係、姿勢と画像の予想等の習得効果が期待できた。比較的安価で、データ交換による教育内容の変更も容易であった。 以上のようにAR技術を利用した新たな二つの手法を構築し、実施した。ARは部位と関連する学習内容に親和性が高く、幅広い応用が考えられる。期間中の技術、deviceの進歩は長足で、今後も発展とコスト低減が期待される。
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Research Products
(2 results)