2012 Fiscal Year Annual Research Report
就職活動を機会とした自己調整スキル育成支援システムの開発
Project/Area Number |
23650548
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
瀬田 和久 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50304051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 真彦 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (40254445)
馬野 元秀 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10131616)
平田 謙次 東洋大学, 社会学部, 准教授 (80387084)
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Keywords | 自己内対話 / SNS / アウェアネス / 自己調整学習 |
Research Abstract |
オントロジーを組み入れたモバイルシステムとSNSを開発し,試運用を行った.自己調整活動を活性化する問い(オントロジー)を手がかりに特に認知方略に関するコミュニケーションを図り,自己調整スキル獲得を意図した交流活動の発現とその有用性について検討した.それを通じて運用ノウハウを蓄積し,オントロジーと支援機能の洗練に取り組んだ.さらに,行動を振り返ることによる気付きを簡便に記録できるモバイルシステムの試運用も行った. 実機には iPod Touch を用い,個別の会社についての気付きや就職活動のプロセスでの気付きを視覚的に表示し,自分への新たな気付きを促す支援機能の有用性を検討した. また,運用データをもとに,自己調整スキルを蓄積するためのデータモデルとしてのコンピテンシーモデルの開発に取り組むとともに,オントロジーとしての体系化に着手した.本研究では,就職活動タスクを例として取り上げ,そこでの自己調整活動の活性化とスキル育成に取り組んだが,本研究成果からは自己調整タスク一般に汎化可能な概念も見受けられ,自己調整スキルモデリングの枠組みとしての一般化可能性が示唆された.また,本研究を通じて,気付きの適切な可視化と自己調整活動を活性化する有用な問いを与えることで,自己への気付きが促進されるとともに,それを手がかりとした内省活動の促進が示唆された.今後は,本研究で得られた知見をもとにした,作文活動支援などへの展開が考えられる.
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