2012 Fiscal Year Annual Research Report
生態系サービスの視点によるエコロジカルフットプリント算出システムの構築
Project/Area Number |
23651025
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Research Institution | Nagoya Sangyo University |
Principal Investigator |
加藤 悟 名古屋産業大学, 環境情報学部, 准教授 (40323539)
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Keywords | 環境影響評価 / エコロジカルフットプリント / 生態系サービス |
Research Abstract |
エコロジカルフットプリント指標(以下、「EF 指標」と記す)は、人間活動に伴う生態系サービス(EcoSystem Service、以下、「ESS」と記す)の消費を土地資源の消費面積に換算する指標である。主たる人間活動である企業の活動を、企業の活動を示す指標群を活用してEF指標に変換することで、自然共生社会実現に向けた企業活動の誘導や、相殺活動(生物多様性オフセット)に取り組むことができ、地球全体の生態系保全に寄与することができる。 現在のEF 指標は、食料生産としての耕作地、牧畜用としての牧草地、木材・紙使用としての森林地、そして二酸化炭素吸収源としての森林、住宅や都市インフラによる生産能力阻害地としての面積を足しあわせることで求められている。これらを企業活動や人間活動が利用するESSとEF指標がリンクさせた。企業活動、人間活動によるESS消費量をEF指標として再定義を行った。 ESS の定義と具体例をリストアップし、その具体例について企業活動や人間活動として定量的に把握できる値を用いた。例えば、食料のための作物を育てるために必要な農地であれば、一人あたり食料品目の消費量を家計調査統計から求め、その品目における土地生産性等の原単位をかけて足しあわせる作業を行った。調整サービス、文化的サービス、基盤サービスについて原単位を先行研究や大胆な仮定により算出するシステムを既存文献などから調査し、EF指標算出システムとして構築した。
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