2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23651208
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
吉宗 一晃 日本大学, 生産工学部, 准教授 (50325700)
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Keywords | 古細菌 / アーキウィルス |
Research Abstract |
真核生物、真正細菌とは異なる第三のドメインに分類される古細菌は他のドメインに属する生物とは異なるユニークな特徴を持つことからそれら酵素の応用研究も進んでいる。近年、古細菌に感染するアーキウィルスの存在が報告された。遺伝子組換え技術はウィルスの機能を利用したものもあるためユニークな特徴を持つ古細菌に感染するアーキウィルスの機能解析は非常に重要である。しかしながらその報告例は非常に少なく、特に生育至適温度が80℃以上の超好熱古細菌に感染するアーキウィルスの報告例はほとんど無くそれらに関するデータの蓄積が期待されている。これらウィルスを網羅的に解析することでその基礎科学的な分野だけでなく、それらの遺伝子産物を用いた応用研究にも貢献できる。試料は大分県の別府温泉、静岡県熱川温泉、北海道の洞爺湖温泉等から100℃近い温度を持つ温泉水から採取した。温泉水を0.22μmのフィルターでろ過し夾雑物を除いた後、ウィルスを濃縮するため5nm程度の孔径を持つ50kDaの分子を分離するための限外ろ過膜で1,000倍以上濃縮した。濃縮液をフェノール、クロロホルム及びプロテアーゼを用いて精製してDNAを得た。得られたDNAをクローニングしてDNAシーケンサーによりその塩基配列を決定するクローン解析を行った。この結果、これまでに報告された遺伝子配列と相同性がほとんど見られない塩基配列を多数得ることができた。今後はこれらの塩基配列の由来や機能の解析を進めていく。
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Research Products
(1 results)