2013 Fiscal Year Annual Research Report
「混一疆理歴代国都之図」の歴史的解析―中国・北東アジア地域を中心として―
Project/Area Number |
23652165
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
渡邊 久 龍谷大学, 文学部, 准教授 (70319507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱下 武志 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (90126368)
岡田 至弘 龍谷大学, 理工学部, 教授 (30127063)
村岡 倫 龍谷大学, 文学部, 教授 (30288633)
中村 和之 函館工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80342434)
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Keywords | 混一疆理歴代国都之図 / デジタル復元 / モンゴル / 女真 |
Research Abstract |
今年度は、主に2012年12月に龍谷大学で開催した本科研に関わる国際シンポジウムの報告内容を各人がまとめることを最大の目的としたため、各人には補助金を分配せず、今年度の費用は全て報告書作成に使用することにした。報告書で濱下は、海洋から見た『混一疆理歴代国都之図』(以下、『混一図』と略する)の歴史的特徴を明らかにし、連携研究者の趙志衡は、『混一図』に描かれているアフリカを他の古地図と対比し、その特徴を多方面にわたって指摘した。岡田は、『混一図』のデジタル保存・修復について提言し、『混一図』の複製制作の過程を示し、その意義と今後の課題を述べた。中村は、『混一図』に見える中国東北地方の記述から、その地域に居住する女真人の活動の様相を明らかにした。村岡は、『混一図』に記されるモンゴル高原地域の諸都市から、モンゴルと商業ネットワークの関係の重要性を指摘した。渡邊は、『混一図』の彩色地名について、新見解を述べている。いずれも、『混一図』研究の新しい方向性を示すものとして評価されよう。 また、研究発表一覧にあるように、岡田は、韓国国際文化フォーラムで『混一図』はじめ、東アジア資料のデジタル化について講演し、濱下も韓国ソウルで、『混一図』に関連する講演を行なっている。『混一図』は、もともと1402年に李氏朝鮮で作製されたものであって、韓国の研究者たちや一般の間でも、その関心の高さが窺える。日本でもこの図に対する一般の関心は高く、村岡は、大阪毎日文化センターや神戸新聞文化センターの一般向けの講座で、『混一図』に関する講演をし、研究成果を一般に還元した。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] The Jurchens in the Mongol Period
Author(s)
中村 和之
Organizer
Medieval archaeology of the Russian Far East: its problems and historical and cultural heritage preservation
Place of Presentation
Institute of History, Archaeology and Ethnology of Peoples of the Far East(Vladivostok)
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