2011 Fiscal Year Research-status Report
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23653136
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
石坂 悦男 法政大学, 社会学部, 教授 (10007817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 正太郎 法政大学, 社会学部, 准教授 (20434178)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 民意 / インターネット世論 / 参加民主主義 / 住民投票 / 議会民主主義 |
Research Abstract |
本研究の目的は、デジタル情報革命のもとで、社会的合意としての民意の形成と反映におけるメディア・議会・市民(住民)運動の相互作用を理論的実証的に明らかにすることである。民主政においては社会的合意形成とその結果が社会的決定に反映されることが不可欠であるが、メディアが高度に発達した現代社会においては民意の形成と反映におけるメディアの報道・言説が支配的な影響力をもっており、与党の意見に対する少数政党の意見や国策に沿う意見に対する地域的意見が疎外されている。このことは現代民主主義の形骸化の源泉となっている。今年度(平成23年度)は、民意の形成と反映の実態を2つの事例調査を通して明らかにした。その一つは福島原発事故報道に関して原発の安全性をめぐるマスメディアの報道・言説の分析である。この分析の一端は公開シンポジウム(「いま、報道を問うー民意は伝わっているか」、2011年11月26日、於;横浜メディアセンター)で発表した。もうひとつは韓国ソウル市長選(2011年10月)におけるインターネットの果たした役割機能の調査分析である。この分析を通じて、民意の直接的表明の場である選挙活動においてインターネットはどのように位置づけられるべきかに関して有意義な知見を得た。今年度の研究成果は参加民主主義の成熟について今後追究するうえで意義がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)福島原発事故報道の事例調査分析を通して、現在の日本におけるマスメディアの社会的合意形成機能の構造と特徴について基本的に明らかにすることができた。2)韓国ソウル市長選におけるインターネットの利用の実態調査・分析を通して、インターネットの発達した現代社会における民意の形成と反映の仕組みについて、とくに選挙活動におけるインターネットの機能についての知見を得た。それは参加民主主義、代表制民主主義の成熟を追求する上で意義がある。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に基づき、2年目(平成24年度)は民意の形成と反映における議会と市民運動、とくに住民投票についての事例調査分析を行う。事例対象は岩国市、横須賀市、名護市。またイギリスにおける小選挙区制をめぐる国民投票の経緯と問題をフォローするための調査を行う。最終年度のまとめとして民意の形成と反映におけるメディア・議会・住民運動の相互作用についての理論化を図る。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1) 住民投票条例制定、住民投票に関する調査、岩国市、横須賀市、名護市における調査のための旅費等。2)イギリスにおける小選挙区制をめぐる国民投票の経緯と問題に関する調査旅費等。3)専門的知識の提供を得るための謝金等。4)研究成果公表のためのシンポジウム開催経費。5)研究成果報告書の作成費用。
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