2011 Fiscal Year Research-status Report
障害者の優れた能力の検証とその組込を可能にする社会構築パラダイムに関する研究
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23653154
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
田内 雅規 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (00075425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河田 正興 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (70461241)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 障害者 / 能力 / 環境因子 / 受障時期 / 発達 |
Research Abstract |
本年度は、どの様な障害種について焦点を絞るか、またインタビューに際してどの様な聞き取りが可能な対象者を選定するか、調査項目をどの様に選び、それを基に全体像を明らかにできるか、プロトタイプの調査票を基に実際の対象者にインタビューを試みるか、などについて検討を行った。対象者については視覚障害を主にする計画であったが、他の障害も参考にする否かの検討を行った。その結果、同一障害内の多様性も大きいことから調査対象の範囲を拡大しても比較分析が困難である可能性が強く、視覚障害者に限定することとした。インタビュー対象者は、(1)現在高等教育機関において研究や教育に携わっている、(2)事業や社会活動を行っている、(3)芸術・スポーツ活動などを行っている、(4)その他優れた残存能力を発揮している等を対象者とすることとした。インタビューや調査においては、調査項目の精査を行った。主なものは、生育環境、教育環境、友人関係、学校の関与、進む方向や領域選択、考え方に影響を及ぼした要因、障害ゆえに得られた貴重な体験などとした。これらの要素を含んだ調査票を上記(2)対象者複数名に試行し、そのシェープアップを図った。上記の国内研究と同時に国外研究用の調査票の作成と調査対象者の可能性について検討を行った。国外は先ずインターネットを用いた調査票配布による検討を行い、次いで承諾の得られた対象者に対してインタビューを実施する計画案を作成した。また、インタビューを実施する際のインタビュー項目について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度においては、対象障害者の選定、調査票の作成、調査票の試行等を行った。しかし、環境と優れた能力の関連について分析を進めるためには更なる調査票の検討や試行が必要と考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
国内における調査の継続及び能力-環境関連の分析に有効な調査項目の検討を行って有効な調査票の完成度を上げることを目指す。それを用いて前年度より多様な対象者に対して調査を試みる。また国内版調査方法の完成度を高めるとともに国外において使用する調査方法(アンケート、インタビュー)の作成と完成を目指して検討を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費は主に対象者の調査に要する旅費や謝金に使用される予定である。また一定の成果が集積した場合においては、学会等での発表に必要な経費としても使用する。
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