2011 Fiscal Year Research-status Report
専門職教育と専門職性に関する異業種間比較研究―成人教育学の観点から
Project/Area Number |
23653244
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
渡邊 洋子 京都大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (70222411)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 正純 京都大学, 教育学研究科(研究院), 助教 (30547378)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 専門職教育 / 生涯学習 / 異業種専門職教育(IPE) / 教育実践(者) / 振り返り(省察) / 専門職性 / ネットワーク / 成人教育 |
Research Abstract |
当該年度は、学内において京都大学IPE研究会を組織し、主に次の研究活動を行った。これらは今後の研究活動の基盤となるものであり、異業種専門職比較研究のために不可欠なIPEネットワークモデルの構築に向けた作業である。(1)研究会の開催:2011年度計10回、IPEの実施についての基本理解と実態に関する認識の共有化に向けた議論、調査計画の企画立案、実施後の振り返り、IPEネットワークの組織化とインターネットサイトの立ち上げと活用方法など。(2)IPE(Interprofessional Education)の実践と参与観察:2011年7月日本医学教育学会プレコングレスワークショップ、8月新潟大学社会教育主事講習、および京都大学臨床指導医ワークショップ、京都大学Eフォーラム、12月「第38回医学教育者のためのワークショップ」(於富士教育研修所)、3月IPEワークショップの参与観察(於ロンドン大学クィーンマリー校)、京都大学での学校教員を対象とするEフォーラムなど。(3)「医学教育者のためのワークショップ」に企画運営サポーターとして関与:ロンドン大学Dane Goodsman博士のワークショップ・セッションのためのテキスト翻訳、企画・運営への参画・進行補助。(4)IPEに関わる専門家との対話・セッション:日本医学教育学会メンバー、Goodsman博士、John Weinman博士、学校教員、その他。(5)東京の研究会メンバーの組織化と連携によるIPEネットワーク立ち上げの準備作業。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、生涯教育学研究において従来、研究的蓄積の乏しい「専門職教育」と「専門職性」について、抽象的議論や単独業種による考察ではなく、異業種専門職教育や異業種専門職の連携やネットワークに向けた取り組みを通して比較検討しつつ、その共通基盤となる要素や側面を成人教育学的観点から、多面的・構造的に捉えようとするものである。当面の主たる具体的対象は、医師と博物館学芸員であり、企業の人材育成や教員養成など、他の業種における教育・研修のあり方も、比較検討の対象となる。初年度は、このような研究の第一歩として、京大内で研究会を組織して本研究の基盤を明確化し、多様な場所や対象での多業種の参与観察を行い、東京や他地域にいる研究協力者とのネットワークづくりを行うことができ、本年度は、それらの基盤の上に研究活動を開始している。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は、次のような3つの柱で、研究活動を進める。(1)研究会活動(研究打ち合わせ、異業種専門職教育の理論的・実践的検討、関連文献の翻訳、比較専門職研究の枠組の抽出)(2)異業種専門職教育(IPE)のネットワークモデルの構築(3)異業種専門職の連携による事業への取り組み(合同参与観察・合評会、実践事例交換会、防災教育など)
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費(専門職教育・異業種専門職関係文献、記録用iPad、パソコン用品、事務用品など)旅費 (情報収集、東京メンバーとの合同活動など)人件費・謝金(資料整理、記録作業補助など)その他(通信費、複写費、印刷代など)
|
Research Products
(5 results)