2011 Fiscal Year Research-status Report
外国人児童生徒教育をめぐる多文化共生言説研究:多文化教育の日本的受容の解明
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23653276
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
太田 晴雄 帝塚山大学, 人文学部, 教授 (10185275)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 外国人児童生徒教育 / 多文化共生 / 多文化共生教育 / 言説分析 / 多文化教育 |
Research Abstract |
本研究は、「多文化共生」を外国人児童生徒教育における重要な言説として捉え、その言説分析を通して、それが当該教育の展開においてどのような意味を有しているのかを明らかにすることを目的とするとともに、欧米から導入された用語である「多文化教育」が、日本において、どのように受容されているのかについて明らかにすることを目的とするものである。 本年度(平成23年度)は、外国人児童生徒教育の領域における「多文化共生」および「多文化共生教育」に言及している文献、とくに当該児童生徒を対象にした日本語教育との関連で論じられる「多文化共生」および「多文化共生教育」に関する文献の収集・整理の作業を中心におこなった。なお、これら文献の収集に際しては、国内雑誌記事データベースであるCiNii, NACSIS Webcat, Webcat Plus, 国立国会図書館雑誌記事索引などを利用した。 文献収集と並行して、言説分析に関する理論的方法論的文献の解読を進めるとともに、「多文化共生」言説の第一次的分析に着手した。ここでは、以下1~3の研究課題を念頭において分析作業を進めた。 1 外国人児童生徒教育・研究領域において、なにゆえ「多文化共生」という概念・用語が使用されるのか。2 この用語を使用することによって、当該教育・研究になにがもたらされるのか。3 なにゆえ、多文化教育に代わって、多文化共生(教育)が用いられるのか。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、多文化共生を外国人児童生徒教育における重要な言説として捉え、その言説分析を通して、それが当該児童生徒教育の展開においてどのような意味を有しているのかを明らかにすることであるが、言説分析については、申請者はすでに申請以前からそれに関する理論的方法論的な解読作業を進めていたため、本研究は比較的スムーズに着手することができ、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に従って研究を進めていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
「次年度使用額」については少額であるため、当初の研究計画に従って研究費の使用を行う予定である。
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