2011 Fiscal Year Research-status Report
表現論に関連する多項式の量子可積分系からのアプローチ
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23654007
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾角 正人 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (70221843)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | リー環 / 可積分系 |
Research Abstract |
今年度は、研究課題に関連して主に3つの研究をした。 まず一つ目は、学生の佐野とともに、例外型アフィンリー代数E6(1)型の最も簡単なKRクリスタルの場合に、その古典最高ウェイト元から艤装配位へのKerov-Kirillov-Reshetikhin型の全単射を構成した。 二つ目は、研究協力者のMisraおよび、その学生であるWilsonとともに、例外型アフィンリー代数G2(1)に付随するセルオートマトンを組合せR行列を用いて構成し、超離散可積分系としての性質を調べた。特に、系に存在するソリトンの種類や2つのソリトンの散乱則についての結果を出した。 三つ目は、研究協力者の坂本、Schillingととともに、D型のKRクリスタルに対して列スプリットを定義した。これはD型のX=M予想の解決に対する重要なステップとなる。さらに、艤装配位の上にアフィンクリスタルの構造を入れ、それがKRクリスタルと同型になることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、研究協力者の坂本、Schillingとともに、D型に対応するX=M予想の解決を目指している。これが解決されれば、非例外型アフィンリー環の指標の簡潔な表示を得ることにつながり、解決への重要なステップである列スプリットについて新たな知見が得られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
D型のX=M予想の解決を最優先課題とし、坂本、Schillingとの共同研究をより強力に推進していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定していた数式処理ソフトの更新が、特に急ぐ必要がないものだとわかったので、見込み額より執行額が少なくなったが、研究計画に変更はなく、予定どおり研究を進める。
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Research Products
(5 results)