2012 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ溶射によるプラスチック樹脂の表面硬化技術の開発と宇宙航空部材への適用
Project/Area Number |
23656538
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 明 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (70110773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 宏之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (40361505)
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Keywords | プラズマ溶射 / プラスチック / 表面硬化技術 / PET / 宇宙航空部材 |
Research Abstract |
本研究では、プラスチックの機械的特性、耐熱性など環境特性向上させるため大阪大学独自開発のガストンネル型プラズマ溶射を用いて、PET等プラスチック樹脂の表面に、金属、セラミックスなどの膜を作製し、その作製プロセスの解明、複合機能膜の物性の解明を行い、高機能を持つ表面硬化樹脂の開発研究を行った。 このため、ガストンネル型プラズマ溶射により、外部供給方式で銅、ニッケル、チタンなどの金属粉末をプラスチック樹脂(特にPET)表面に溶射し、高硬度で、耐熱性、耐食性などに優れる金属複合プラスチック材料を作製した。この場合、ガストンネル型プラズマ溶射を用いて適正な溶射条件において150ミクロン以上の金属膜形成が可能となった。 また、得られた銅、ニッケル、チタン膜のマイクロ構造を光学顕微鏡、電子顕微鏡で明らかにし、その皮膜組成をXRD等により解明した結果、酸化の少ない金属膜が得られた。ガストンネル型プラズマ溶射を用いた銅膜については、酸化のほとんどない膜が得られたが、ニッケルについては、酸化ニッケルのピークが若干みられた。一方。チタン膜については、窒化チタン(TiN)、酸化膜チタン(TiO2)形成のため、硬度の高い膜が得られた。 プラスチック複合材料の高機能化のため機械的特性を測定した。銅、ニッケルの金属膜の硬さ(Hv=150~200)については、いずれも接合部でHv=50と硬度の低下がみられた。チタン膜については、セラミック相ができ、Hv=500以上と格段に硬度の高い膜が得られた。このように、膜の表面から基板方向の傾斜機能を持つことが明らかになったが、溶射回数の増加により一様な膜が実現できた。 以上、本研究で開発した表面硬化樹脂について、宇宙航空部品の軽量化を目指した様々な部材への適用の可能性が高まった。
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