2011 Fiscal Year Research-status Report
直進ミュオン利用高精度地下断裂イメージング技術開発萌芽研究
Project/Area Number |
23656555
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
村岡 洋文 弘前大学, 北日本新エネルギー研究所, 教授 (20358146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南條 宏肇 弘前大学, 事務局, 学長特別補佐 (00106840)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 地熱探査法 |
Research Abstract |
これまでの地熱掘削の成功率は新規開発地域で50~60%程度とされており、この成功率の低さの主因の一つは、これまでの地熱探査法が弾性波や電磁波といった、直進しない波動を用いた地下イメージング手法であったことから、位置決定精度に限界があったことによっている。そのため、直進し、岩石(電子)密度によって減衰する宇宙線ミュー粒子を用いるならば、高精度の地下イメージング手法を開発する可能性が期待され、この方法はすでに地上観測による火山体中のマグマ火道をイメージングすることに成功している。本研究では、挑戦的萌芽研究のため、当初計画ではシミュレーションなどにより、坑井内から観測し、マグマよりもさらに小規模な断裂をイメージングする探査手法に関して、可能性調査を行うことを目指していた。 しかしながら、研究に着手しようとしたところ、ごく最近に至って、安価なプラスティックシンチレータが出現したために、挑戦的萌芽研究といえども、シミュレーションなどの単純な可能性調査ではなく、坑井内センサーを実際に試作できる可能性が浮上して来た。そこで、急遽、方針を変更し、実際の坑井内センサーの試作を試みることとした。そのため、先ず、物理探査学会のワンデーセミナー『宇宙線・ミュー粒子の世界と物理探査』に参加して、地上観測センサーの具体的事例を研究した。そして、実際の坑井内センサーを試作するために、平成23年度の予算支出を極力抑え、これを平成24年度分の予算と合わせることによって、平成24年度に坑井内センサーの試作を試みることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
すでに述べたように、当初計画ではシミュレーションなど、ミュー粒子地下イメージング手法の可能性調査を行うことを目指していたが、ごく最近、安価なプラスティックシンチレータが出現したために、挑戦的萌芽研究といえども、単純な可能性調査ではなく、坑井内センサーを試作できる可能性が浮上して来た。そこで、急遽、研究計画の方向を変更し、平成23年度の予算支出を抑え、平成24年度分の予算と合わせることで、坑井内センサーの試作を試みることとした。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに述べたように、当初計画ではシミュレーションなど、ミュー粒子地下イメージング手法の可能性調査を行うことを目指していたが、ごく最近、安価なプラスティックシンチレータが出現したために、挑戦的萌芽研究といえども、単純な可能性調査ではなく、坑井内センサーを試作できる可能性が浮上して来た。そこで、急遽、研究計画の方向を変更し、平成23年度の予算支出を抑え、平成24年度分の予算と合わせることで、坑井内センサーの試作を試みることとした。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
坑井内センサーの試作を試みるため、プラスティックシンチレータや光電子倍増管、鉛遮蔽板、等の材料購入が中心であり、これに旅費が加わる予定である。
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