2013 Fiscal Year Annual Research Report
停止複製フォーク結合タンパク質による細胞内での複製フォークの安定化の試み
Project/Area Number |
23657081
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
正井 久雄 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, 基盤技術研究センター長 (40229349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 卓 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, 主席研究員 (80425686)
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Keywords | PriAタンパク質 / 複製フォーク / 複製ストレス / 複製複合体 / チェックポイント応答 / 染色体脆弱部位 / DNA結合タンパク質 / 染色体不安定性症候群 |
Research Abstract |
複製フォークの進行は種々の内的、外的な原因により頻繁に停止したり進行が阻害される。通常、停止複製フォークは細胞内の応答システムにより認識され、安定化され、染色体の不安定性の第一の原因は複製フォークの異常な巻き戻しによる崩壊である。研究代表者は大腸菌において、停止した複製フォークに結合し安定化する二個の因子PriAとRecGの解析を行なってきた。本提案は、これらの因子を用いて、真核細胞の停止複製フォークの安定化を促進する新規技術を開発し、これを最終的に染色体不安定性症候群にみられるフォークの不安定化を防ぐ新規戦略として応用しようとするものである。細胞内で停止したDNA複製フォークの安定化を促進する新規技術を開発するために、停止フォークを特異的に検出する方法をまず確立した。大腸菌PriAタンパク質に対する特異抗体を作製し、これを用いて、ChIP-on-chipによる解析を試みたところ、チミン枯渇処理によりフォークを停止させると、複製起点oriC付近に大きなピークのクラスターを見出した。この事は、PriAが細胞内で停止したフォーク構造に実際に結合し、チミン枯渇はoriC付近に停止フォークを蓄積させる可能性を示唆する。一方、oriCに依存せずに複製するrnhA株で同様の実験を行なったところterC終結領域にPriAは結合した。この事はterC領域にoriCに依存しない二次的複製起点があることを示唆する。次に、分裂酵母においてPriAタンパクを発現し、複製フォークをHUで停止し、PriAによりChIPを行った結果、複製起点近傍への集積が観察された。現在種々の変異体においてPriAを発現し、複製フォーク停止時に複製フォークの安定化が観察されるかどうかをRPAの結合による一本鎖 DNA領域の検出により検討している。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] "ATR-Chk1-APC/CCdh1-dependent stabilization of Cdc7-ASK(Dbf4) kinase complex is required for DNA damage bypass under replication stress."2013
Author(s)
Yamada, M., Watanabe, K., Mistrik, M., Mailand, N., Lee, M-H., Masai, H., Lukas, J. and Bartek, B
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Journal Title
Genes and Development
Volume: 27
Pages: 2459-2472
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] "The Human Tim/Tipin Complex Directly Interacts with DNA Polymerase {epsilon} and Stimulates its Synthetic Activity."2013
Author(s)
Aria, V., De Felice, M., Di Perna, R., Uno, S., Masai, H., Syvaoja, J.E., van Loon, B., Hubscher, U. and Pisani, F.M
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Journal Title
J. Biol. Chem
Volume: 288
Pages: 12742-12752
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] "Analysis of epigenetic stability and conversions in Saccharomyces cerevisiae reveals a novel role of CAF-I in position-effect variegation."2013
Author(s)
Jeffery, D.C., Wyse, B.A., Rehman, M.A., Brown, G.W., You, Z., Oshidari, R., Masai, H. and Yankulov, K.Y.
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Journal Title
Nucleic Acids Res
Volume: 41
Pages: 8475-8488
DOI
Peer Reviewed
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