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2011 Fiscal Year Research-status Report

ファンクショナルミュータジェネシスによる原虫変異体バンクの開発

Research Project

Project/Area Number 23658235
Research InstitutionObihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine

Principal Investigator

福本 晋也  帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 講師 (50376422)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywordsマラリア / 変異体
Research Abstract

本研究は、網羅的な遺伝子機能減衰型・増強型変異体原虫の作製技術を基盤として原虫変異体ライブラリーを作製しようとするものである。また、その応用により原虫病研究全体のボトムアップを目指すものである。1.機能減衰型・増強型プライマリー変異体プールの網羅的作製 現在までの研究成果によって構築された、機能減衰型・機能増強型それぞれのターゲティングプラスミドとヘルパープラスミドをエレクトロポレーション法によりマラリア原虫に導入し、薬剤選択を行った。この作業によって分離される原虫群、すなわち機能変異体原虫群を"プライマリー変異体プール"とした。このプライマリープールの最小単位は一度の遺伝子導入実験から分離され、およそ20種類程度の変異体を含むことが申請者の現在までの研究により明らかになっている。本計画ではモデルとして機能減衰型・増強型それぞれ500クローンの作製を目標とし、各25回の遺伝子導入実験を行いプライマリー変異体プールを作製した。このプライマリー変異体プールは-80℃にて保存した後、次段階の実験に供した。2.機能変異体原虫の網羅的クローン化による変異体バンクの作製 1によるプライマリー変異体プールから原虫のクローン化を行った。マウスを用いたin vivo 限界希釈法により、機能減衰型・機能増強型それぞれのプライマリープールより、クローニングを行った。約100系統の変異体クローンの分離に成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ほぼ当初の年次計画通りに研究が実施され、期待と同程度の研究結果が順調に得られているため。

Strategy for Future Research Activity

1.機能変異体原虫バンクのモデル解析 得られた変異体クローンより、機能減衰型・増強型それぞれ50クローン、計100クローを目処として、各種の遺伝学的性状解析を行い、本実験システムによって得られる変異体バンクの有用性を検証する。サザンハイブリダイゼーション法をベースとして、トランスポゾンエレメントの原虫ゲノム挿入部位のバリエーション解析を行う。申請者が開発した実験システムによる原虫変異体バンクのゲノムカバレージモデル解析を行い、全遺伝子変異体バンクの作製に必要なクローン数を算定する。またインバースPCR法とゲノムデータベースの比較解析により、ゲノム上のトランスポゾンエレメント挿入部位の同定を行うことにより、機能減衰・増強のターゲットとなっている遺伝子を同定する。この情報をもとに、リアルタイムPCR法により、ターゲット遺伝子発現変動状態を解析し、本法により樹立された変異体の性能データを抽出・解析する。2.遺伝子機能変異体スクリーニングシステムの開発 1バッジに様々な変異体を含む網羅的変異体原虫ライブラリーを作製し、特異的な選択圧に対する抵抗性を持つ変異体のスクリーニング・同定システムを構築する。(1)によって得られたプライマリー変異体プールを機能減衰型・増強型それぞれ75ロットを等量ずつ混合後、一個体のマウスに感染することにより得られた原虫群を、機能減衰型原虫ライブラリー・機能増強型原虫ライブラリーとする。これらのライブラリーは計算上約1,500種の機能減衰または増強された原虫群を含む。これらの原虫を用いた変異体スクリーニングシステムを実験的に運用し、その性能を評価する。ライブラリー感染マウスに対し様々な阻害剤を投与することで増殖選択圧を加え、耐性原虫を分離する。分離原虫をクローン化し、責任遺伝子の同定を行う。得られた結果の解析により、本スクリーニングシステムの実用性を評価する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

H24年度においては、主として、H23年度において得られたライブラリークローン変異体原虫の、サザンブロット、インバースPCR、リアルタイムPCR、DNAシーケンスなどの方法によって行う分子生物学的実験による解析に関する消耗品費用として研究費の使用を計画している。また、それにともなう研究補助者人件費等に対する支出を予定している。さらに、得られた研究成果を発表するための学会参加旅費等の支出を予定している。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 2011

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results)

  • [Journal Article] In vitro and in vivo antimalarial activities of T-2307, a novel arylamidine.2012

    • Author(s)
      Kimura A, Nishikawa H, Nomura N, Mitsuyama J, Fukumoto S, Inoue N, Kawazu S.
    • Journal Title

      Antimicrob Agents Chemother

      Volume: 56 Pages: 2191-2193

    • DOI

      10.1128/AAC.05856-11

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Calcium signal regulates temperature-dependent transformation of sporozoites in malaria parasite development.2011

    • Author(s)
      Doi Y, Shinzawa N, Fukumoto S, Okano H, Kanuka H.
    • Journal Title

      Exp Parasitol

      Volume: 128 Pages: 176-180

    • DOI

      10.1016/j.exppara.2011.02.011

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Improvement of the observational method for Plasmodium berghei oocysts in the midgut of mosquitoes.2011

    • Author(s)
      Usui M, Fukumoto S, Inoue N, Kawazu S.
    • Journal Title

      Parasit Vectors

      Volume: 4 Pages: 118

    • DOI

      10.1186/1756-3305-4-118

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-07-10  

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