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2013 Fiscal Year Annual Research Report

表面プラズモン共鳴による生細胞の受容体シグナルの解析

Research Project

Project/Area Number 23659106
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

和泉 孝志  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70232361)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大嶋 紀安  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30360514)
岸本 幸治  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50280699)
立井 一明  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00192633)
Keywordsシグナル伝達 / 表面プラズモン反応 / 細胞膜受容体
Research Abstract

細胞膜RTK(チロシンキナーゼ型受容体)からのSPRシグナルにいたる細胞内情報伝達経路を解明するため、種々の阻害剤を用いて解析を進めた。先ず、インスリン及びIGF-1(Insulin-like growth factor;インスリン様成長因子-1)のSPR反応をCHO細胞で、EGF(Epidermal Growth Factor;上皮成長因子)のSPR反応をHeLa細胞で、各々定量的に観察することに成功した。最大反応の約半分の反応を与えるそれぞれのリガンド濃度は、インスリンが約500 nM、IFG-1が約10 nM、EGFが約0.1 nMであった。この系を用いPI3Kの阻害剤であるWortmannin 100 nMの処理による効果を調べたところ、何れの反応も顕著に減弱した。最も鋭敏に検出できるEGFのシグナルに及ぼす阻害剤の影響を調べたところ、Rho結合キナーゼの阻害剤であるY-27632やプロテインチロシンキナーゼ阻害剤であるBPIQなどによって、SPR反応はほぼ完全に阻害された。AKT阻害剤であるAKTiはSPR反応を部分的に阻害した。
次に、細胞骨格を観察するためにF-アクチンをファロイジンで染色し共焦点レーザー顕微鏡で観察した。SPR反応の時間経過に合わせてストレスファイバーの形成が観察された。このストレスファイバーの形成は、WortmanninやBPIQの処理により消失した。
以上のように、従来は経時的に観察することが困難であった細胞膜受容体からのシグナルをSPRを用いてリアルタイムに簡便に観察することに成功し、阻害剤の効果をしらべることによりシグナル伝達経路の一部を解明することができた。また、RTKを介するSPR反応は、GPCR(Gタンパク質共役型受容体)を介する場合と同様に細胞骨格の再編成による可能性が示唆された。

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Published: 2015-05-28  

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