2012 Fiscal Year Annual Research Report
不整脈モデルを用いたイオンチャネルを制御する活性酸素産生酵素新規分子種の機能解析
Project/Area Number |
23659140
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
矢部 千尋(西村千尋) 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70150571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 和実 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60305571)
松本 みさき 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80533926)
張 嘉 京都府立医科大学, 医学部, 研究員 (50599222)
松野 邦晴 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50420708)
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Keywords | 不整脈 / チャネル / 活性酸素種 |
Research Abstract |
我々は最近、体内における ROS の主要産生源であるNADPH オキシダーゼの新規触媒サブユニット NOX1の遺伝子欠損マウス (Nox1KO) を用い、敗血症モデルにおいて心臓のNOX1の発現が誘導され、心筋細胞のアポトーシスに寄与することを見出した。敗血症の際に上室性不整脈が出現する機序として、心房筋活動電位幅の短縮が挙げられており、Ca2+チャネルやK+チャネルの機能変化が関与していることが示唆されている。そこで今回、NOX1/NADPHオキシダーゼ由来の ROS が心筋イオンチャネルを調節している可能性について検討した。 WTマウスおよびNox1KOマウスに敗血症を誘発するためlipopolysaccahride:LPS を腹腔内に投与し、6時間後に電気生理学的検討を行なった。 それぞれの実験群においてRR間隔、P波長、PR間隔、QS間隔につき有意差は認めなかったが、QT間隔については、WTマウスおよびNox1KOマウス群と比較して、LPSを投与したNox1KOマウス群で有意な延長が認められた。Langendorff灌流心において、心房有効不応期は、WTマウスおよびNox1KOマウスともにLPSを投与することによりむしろ有意に延長したが、どの実験群においても伝導時間に有意差は認めなかった。Langendorff灌流心における心房性不整脈の易誘発性は、LPS投与のWTマウス群、LPS非投与のNox1KOマウス群、LPS投与のNox1KOマウス群では LPS非投与のWTマウス群に比し、有意に低かった。
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