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2012 Fiscal Year Research-status Report

がん・緩和ケア研究推進の基盤整備に向けた研究

Research Project

Project/Area Number 23659257
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

宮崎 貴久子  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70464229)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中山 健夫  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70217933)
石崎 達郎  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), その他部局等, その他 (30246045)
Keywords緩和ケア研究 / 大規模データベース / 疼痛治療 / 勤労者世代 / エビデンス診療ギャップ / パスウェー分析 / オピオイド / インタビュー調査
Research Abstract

緩和ケアの系統的研究推進の基盤の一部を整備する目的で、大規模レセプトデータベースを活用して、わが国の緩和ケア治療の概観を記述した。大規模データベースの有効活用を目指して、データベース活用の学習会を開催し研究協力者を育成した。
大規模レセプトデータベース(JMDC)の2005年1月診療分から2012年6月診療分までの患者数1,165,802人のうち、がんの傷病名(疑いはなし)の患者数は21,310人であった。分析対象をわが国で死亡例が多い大腸がん(3,546人)、肺がん(1449人)、胃がん(2436人)、肝がん(643人)、膵がん(446人)と、性差によるがんとして乳がん(3982人)、前立腺がん(924人)の計7,444人とした。
上記診療分の期間内で死亡が確認された患者は797人であった。緩和ケア病棟入院と緩和ケアチームの治療を受けた死亡患者は115人(14.4%)であった。緩和ケア病棟入院期間平均は約2か月半(1-11か月)、緩和ケア診療加算期間平均約4か月(1-17か月)であった。6人は緩和ケア診療チームの治療に引き続いて緩和ケア病棟入院していた。がんで死亡する患者のうちで、どの程度の患者が緩和ケアを受けているかについては、小規模(地域・施設内など)の推定値だけが提示されていた。過去8年間で緩和ケアを受けてがんで死亡した患者は、全がん死亡者の14-15%程度であるという知見は、複数医療機関の患者1,165,802人を対象とした算定であるので、わが国の緩和ケア受療者割合の目安にはなりえよう。今後年次推移なども検討を加える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

レセプトデータを、分析開始の直近時点まで収集することを試みたことにより、研究の進捗がやや遅れている。
2012年12月に、2012年6月診療分までのデータを収集した。
その間、大規模データベースの活用を目指して研究協力者の育成を行った。
除外基準に相応する例を削除し、データクリーニングをして、分析用のデータセットを構築中である。

Strategy for Future Research Activity

1.レセプトデータの分析
複数の健康保険組合から入手したレセプトデータであるというJMDCデータの特性を生かして、分析対象を20歳から64歳の勤労者世代とすることを検討した。また、緩和ケア受療患者と緩和ケアを受療していない患者に分けて、疼痛治療の現状とその副作用対策を比較検討する。一人の患者に対して複数の医療施設間のデータを一括して検討できることから、がん患者のパスウエー(受療行動の動線)を検討する。
大規模テータの処理を学んだ研究協力者の支援を受けて、研究年度内の報告を目指す。
2.緩和ケア研究に関する将来的展望
わが国で今後、どのような緩和ケアに関する研究が必要かについて、緩和ケア臨床家を対象としてグループインタビューを実施する。分析方法は、研究内容に着目した内容分析とする。分析結果を、インタビュー参加者の緩和ケア臨床家に提示し、分析者の恣意性を排除するとともに、研究推進に向けた優先順位や具体方略を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究費の使用計画
打ち合わせ、関連学会への出張経費として、220,000円
インタビュー調査の協力者謝金および事務補助のための謝金・人件費として380,000円
インタビュ録音起こしと、レセプトデータフィックス補助のための費用として、その他で500,000円、以上を予定している。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Remarks (3 results)

  • [Remarks] 京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 健康情報学 宮崎貴久子 研究業績

    • URL

      http://www.healthim.umin.jp/resarch/jisseki_K01.html

  • [Remarks] 京都大学教育研究活動データベース 宮崎貴久子

    • URL

      http://kyouindb.iimc.kyoto-u.ac.jp/j/sB2rD

  • [Remarks] 京都大学大学院社会健康医学系専攻(専門職学位課程・博士後期課程) 健康管理学講座 健康情報学

    • URL

      http://www.med.kyoto-u.ac.jp/J/grad_school/introduction/3107/

URL: 

Published: 2014-07-24  

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