2011 Fiscal Year Research-status Report
血液検体による簡便で効率的な胃癌モニタリングシステムの確立
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23659308
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
伊藤 寛晃 昭和大学, 医学部, 助教 (70443447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 聡 昭和大学, 医学部, 准教授 (30255765)
井上 晴洋 昭和大学, 医学部, 教授 (90280966)
工藤 進英 昭和大学, 医学部, 教授 (70161643)
山洞 典正 昭和大学, 医学部, 兼任講師 (50602116)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 循環癌細胞 / 胃癌 |
Research Abstract |
本研究の目的は2つである。1つは、癌細胞ではテロメラーゼ活性が亢進していることを利用して、癌患者血液中から転移形成能を持つ真の循環癌細胞(CTC)を特異的に検出すること、2つ目はCTCと予後の相関を確認することである。 対象は昭和大学横浜市北部病院消化器センターで手術を行った胃癌患者であるが、試薬等が安価に入手できたため、当院倫理委員会の許可のもと予定症例数をこえる65症例を対象とした。治療開始前・手術後1カ月・6カ月の計3回末梢静脈血7.5mlを採血、試験管内でテロメラーゼ特異的ウイルス製剤OBP-401を感染させGFPを発現させる。蛍光顕微鏡を用いて、GFP蛍光を発する高テロメラーゼ活性CTCの個数を測定した。採取した全検体で適正に測定が行われ、安定した測定系であることが確認された。また免疫染色によりGFP発現細胞が癌細胞であることを確認した。以上から1つ目の目的は達成された。 現在、観察期間の中央値が12か月をこえた段階で短期予後ではあるが、治療開始前検体のCTC個数が0-4個の群に対して5個以上の群が生存率、再発率ともに有意に不良であった。CTC個数と病理学的因子の関連であるが、CTCと静脈侵襲が有意に相関しており、原発巣の腫瘍細胞が血管内に入り込み、CTCとなる腫瘍進展のメカニズムが示唆された。以上までの成果をまとめた論文を医学雑誌に投稿中である。またCTCと胃癌患者予後の関係を解析するための基礎データとして、当センターにおける胃癌治療成績をまとめた論文を作成し学術雑誌へ投稿、受理された。 手術後1カ月、6カ月の検体でのCTC個数と生存率の関連は現在解析中である。以上から、2つ目の目的もほぼ達成されたが、今後も引き続き経過観察を行い、治療経過中のどの段階でのCTC個数が最も正確に癌患者の予後を表すのか明らかにし、最終的な確認を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
前述のごとく本研究の目的は2つあり、1つは癌細胞ではテロメラーゼ活性が亢進していることを利用して、癌患者血液中から転移形成能を持つ真の循環癌細胞(CTC)を特異的に検出すること、2つ目はCTCと予後の相関を確認することである。同じく前述の通り、1つ目の目的は達成でき、2つ目の目的も短期予後ではあるが確認された。今後も引き続き経過を観察し長期予後を確認する必要があるが、当初の目的はほぼ達成できたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き対象の経過観察を行い、治療開始前・手術後1カ月・6カ月のCTC検出個数と長期予後の関連を確認する。症例を追加することも検討する。仮に、早い段階でCTCと予後の間に統計学的に有意な相関があると強く推定されれば、その段階でCTCの選択的採取と細胞機能解析を行い、CTCの個別化と腫瘍転移に意味を持つ遺伝子変異の特定を行いたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
参加症例の予後調査を行う。検出されたCTC(プレパラート)のさらに詳しい解析(免疫染色の追加など)を行う。治療開始前・手術後1カ月・6カ月のCTC検出個数と長期予後の関連に関する解析を行い論文を作成、学術雑誌へ投稿する。また、本研究の信用性を高めるため、症例数を増やすことも検討する。
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Research Products
(3 results)