2012 Fiscal Year Annual Research Report
体内時計による肝再生、脂肪化の制御に対する時間治療法の開発への基盤研究
Project/Area Number |
23659398
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
寺井 崇二 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00332809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 直樹 山口大学, 大学教育機構, 講師 (90448283)
高見 太郎 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60511251)
藤澤 浩一 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00448284)
坂井田 功 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80263763)
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Keywords | NASH / 肝障害 / サーカディアンリズム |
Research Abstract |
本研究ではメダカNASHモデルを使って、サーカディアンリズムとNASHの誘導との関係を解析するための新たなモデル系の構築を目標とした。長期間高脂肪食を投与したモデル系において、光刺激がNASHに関与するかを解析した。12週間の高脂肪食および光刺激の後、短期間モデルの場合と同様にHE染色及びD-PAS染色を行いメダカNASH activity score (NAS)を計測した。その結果、高脂肪食投与群ではメダカ(NAS)が上昇していることからNASHの誘導が示唆されると共に、高脂肪食投与群においては光刺激により有意なメダカNASの増加が見られた。今回の結果から、げっ歯類だけでなく、小型魚類においてもサーカディアンリズムの変調によりNASHが悪化していることから、NASHを含めたメタボリックシンドロームとサーカディアンリズムとの関係の解析に小型魚類での研究が有用であることが示唆された。 次に、時計遺伝子(Clock, CRY, Per)について検討したところ、メダカモデルにおいても、Clock, CRY, perのmRNAの測定が可能であった。本研究の成果としては、メダカにおいて光刺激により体内時計遺伝子の変化も明らかになった。 また本研究過程においてオクラホマ大学グループとの共同研究によりメダカNASHモデルは、肥満症に伴う糖尿病性腎症を起こしていることも明らかになり、メタボリックシンドロームのモデルになることが明らかになった。 以上の結果より今後、体内時計を応用した時間治療法の確立において、特にメタボリックシンドロームに対してメダカモデルの有用性が明らかになった。
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Research Products
(3 results)