2012 Fiscal Year Annual Research Report
新たな遺伝学手法による未知の脊髄小脳変性症遺伝子探索
Project/Area Number |
23659456
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
川上 秀史 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (70253060)
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Keywords | 脊髄小脳変性症 |
Research Abstract |
これまで2000名以上の優性遺伝を示す脊髄小脳変性症で原因遺伝子を検索してきたが、原因遺伝子不明の患者は200名に及ぶ。これらの患者家系はいずれも小さく連鎖解析の対象足り得ない。しかし、全ゲノムSNP タイピングとホモ接合ハプロタイプ法を用いて、患者に共通するハプロタイプを検出することができれば、同祖領域を検出することが可能である。そこには原因遺伝子存在する可能性が高く、原因遺伝子を同定することを目的として、特に中四国に在住する脊髄小脳変性症患者で優性遺伝を示すもの30名のDMNA をAffymetrix SNP ver 6.0 chipでタイピングし、各々約90万個のSNP を決定した。Homozygote Haplotyping法により、共通する領域を検出を試みたが、有意な領域は検出できなかった。そこで、新規に同定されたSCA36に関してその異常の検出を試みたところ、12人の患者で異常を認めた。さらに血族婚の患者にエクソームを適用することにより、SYNE1の遺伝子異常を3人に認め、その内1人は、運動神経の障害もあり、筋萎縮性側索硬化症の発症機構について、貴重な所見を得た。
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Research Products
(6 results)