2011 Fiscal Year Research-status Report
においセンサを用いた呼気による頭頸部癌の非侵襲的診断法の開発
Project/Area Number |
23659800
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
三輪 高喜 金沢医科大学, 医学部, 教授 (20229909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下出 祐造 金沢医科大学, 医学部, 助教 (60319043)
南戸 秀仁 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30133466)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | におい / 頭頸部癌 / 早期発見 / ガスセンサ |
Research Abstract |
本研究の目的は,人の呼気に含まれる成分を解析し,その中で頭頸部癌に特有なにおい成分あるいは呼気中成分を特定し,その成分をセンサを用いて感知することができないかという点について,実験的に検討を行うものである。本年度は,研究分担者の南戸は,独自に開発した10チャンネルの呼気成分分析装置を用いて,正常人の呼気分析を行った。その結果,喫煙後や飲食後など明らかににおいが違っていると思われる条件下での判別は可能であることがわかった。一方,研究代表者の三輪は,半導体ガスセンサを用いるセンサガスクロSGEA-P2(エフアイエス社製)を購入し,健常者での日内変動や採取法による変動を測定した。その結果,同一被検者でも,時間により成分構成比が異なり,また,サンプル採取法によっても異なる結果が生じることが判明した。しかし,決まった時間に決まった採取法で呼気の採取を行うことにより,再現性の高い結果を得ることができることも判明した。今回のセンサガスクロでの検知対象ガスはアセトン,アセトアルデヒド,エタノール,イソプレンであり,本機での測定は非常に簡便でかつ測定精度が高いことが判明した。今後は対象数を増やすとともに,本来の目的である癌患者の呼気を用いての測定を行うが,有意な差が出ない場合には,対象ガスセンサを変更することの検討も必要と思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
測定用のセンサはすでに使用可能となっており,その適正な測定条件も判明したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は対象数を増やすとともに,本来の目的である癌患者の呼気を用いての測定を行うが,有意な差が出ない場合には,対象ガスセンサを変更することの検討も必要と思われる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
対象ガスセンサの追加が必要である。また,研究打ち合わせ,成果報告などのための旅費を必要とする。
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