2013 Fiscal Year Annual Research Report
においセンサを用いた呼気による頭頸部癌の非侵襲的診断法の開発
Project/Area Number |
23659800
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
三輪 高喜 金沢医科大学, 医学部, 教授 (20229909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下出 祐造 金沢医科大学, 医学部, 講師 (60319043)
南戸 秀仁 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30133466)
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Keywords | におい / 頭頸部癌 / 早期発見 / ガスセンサ |
Research Abstract |
がんを体臭で判定する,がん探知犬が存在する。われわれが日常,診療する頭頸部癌患者は,頭頸部すなわち気道に病変を有していることから,がんの何らかの成分が呼気として吐出されている可能性が高い。そこで,本研究の目的は,ヒトの呼気に含まれる成分を解析し,その中で頭頸部癌に特有なにおい成分あるいは呼気中成分を特定し,その成分をセンサを用いて感知することができないかという点について,実験的に検討を行うものである。平成23年度は,研究分担者の南戸は,独自に開発した呼気成分分析装置を用いて正常人の呼気分析を行った。その結果,喫煙後や,飲食後等明らかににおいが違っていると思われる条件下での判別は可能であることがわかった。一方,研究代表者の三輪は,半導体ガスセンサを用いるセンサガスクロSGEA-P2を用いて,健常者の日内変動や採取法による変動を測定した。その結果,同一被検者でも,時間により呼気成分構成比が異なり,また,サンプル採取法によっても異なる結果が生じることが判明した。しかし,本器で測定できるガス成分は,アセトアルデヒド,エタノール,イソプレン,アセトンの4種であり,結果は被検者の体調などによる変化がなく,癌の判定には不向きであることが判明した。さらに硫化水素,メチルメルカプタンなど,体臭に関連する可能性の高いガスに対する測定が必要であると思われた。おhン研究費で購入した半導体ガスセンサはこれらのガスに対する測定も可能であり,今後の検討課題としたい。
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