2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659859
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
清島 保 九州大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (20264054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 英隆 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (80136499)
小林 家吉 九州大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (40243951)
永田 健吾 九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (90189134)
和田 裕子 九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (70380706)
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Keywords | 歯の再生 / 組織再構築 / 歯胚形成 / 歯原性幹細胞 |
Research Abstract |
平成25年度に展開した実験結果と成果報告は以下の通りである。 ①胎生期の口腔粘膜上皮が間質へ陥入する頃から、将来のエナメル器となる上皮細胞に強い発現を認めたThymosin beta 4, X-linked(Tb4)ヒト皮膚表皮由来のHaCaT細胞へ導入した。遺伝子導入した一部の細胞株にて石灰化誘導培地による石灰化、歯原性因子の発現や発現上昇を確認した。また、それらの細胞ではRunx2の発現上昇がみられた。siRNAによる遺伝子機能抑制下では、石灰化の程度に影響が生じた。一方、対照群とする親株やempty vectorを導入した細胞株では、石灰化や歯原性因子の発現は観察されなかった。 Tb4遺伝子発現細胞をヌードマウスに移植し、移植細胞塊に石灰化や各種歯原性因子の発現を免疫染色にて確認した。対照群とする親株およびempty vectorを導入した細胞株も細胞胞巣を形成したが、石灰化や各種歯原性因子の発現は観察されなかった。 ②Tb4と高相同性を有するTb10のマウス歯胚形成過程における発現様式と機能について解析を行った。in situ Hybridization法を用いた結果、歯胚形成過程においてTb4 mRNAが上皮組織に発現しているのに対し、Tb10 mRNAは主に歯原性間葉由来の組織に発現していた。また、出生直後ではTb10 mRNAの発現は前象牙芽細胞と前エナメル芽細胞に、Tb4 mRNAの発現は前エナメル芽細胞にのみ認められた。歯根形成期では、Tb10 mRNAの発現はヘルトヴィッヒ上皮鞘やその周囲の歯原性間葉系細胞に認められたが、TMSB4X mRNAの発現は認められなかった。また、siRNAによるTMSB10機能阻害下で歯胚の器官培養を行った処、TMSB10 siRNA群で歯胚の発育不良が認められた。これらの結果より、TMSB10は歯胚形成に関与していることが示唆された。 ①②に関して英文にて誌上発表を行った。
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Research Products
(7 results)