2012 Fiscal Year Annual Research Report
PETトレーサを応用した標的蛋白発現トリガー/安定化リガンドによる癌治療法の開発
Project/Area Number |
23659880
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
坂井 英隆 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (80136499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清島 保 九州大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (20264054)
永田 健吾 九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (90189134)
和田 裕子 九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (70380706)
小林 家吉 九州大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (40243951)
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Keywords | 腫瘍治療 / PETトレーサー / 遺伝子/蛋白調節 |
Research Abstract |
平成23年度に得られた結果を踏まえて、in vitroとin vivo実験を展開し、併せて抗腫瘍効果の捕捉実験を培養細胞系において行い、以下の結果を得た。 扁平上皮癌細胞に対する標的遺伝子・蛋白の発現による抗腫瘍効果の評価を目的にin vitroとin vivo実験を行なった。in vitroにおいて標的遺伝子・蛋白の発現による細胞死誘導をMTS assayやTUNEL法にて確認した。同様に担癌マウスを用いてこれらによる細胞死誘導を確認した。 癌組織周囲あるいは癌細胞自身から発現されるサイトカインやその関連因子によって口腔扁平上皮癌細胞の形質に影響を及ぼし、そのシグナル伝達系にSTAT3の発現やリン酸化が関わることを成果報告した。また、薬剤抵抗性を呈する扁平上皮癌細胞株SQUU-Bにその薬剤を添加して、pro-/anti-apoptosis genesの発現変化を検索すると、anti-apoptosis gene Bcl-2の発現上昇が見られた。他の薬剤を追加してcombination therapyを試行した処、SQUU-Bの薬剤抵抗性は減弱し、そこにはリン酸化STAT3の変化によるBcl-2の発現抑制が関わることが解明した。これらのことより、標的遺伝子・蛋白の調節発現系には癌細胞における恒常的活性化STAT3のみならず、次期研究戦略ではSTAT3の一過性発現の影響も考慮すべきと思われた。 これらの結果から焙り出された改善点は、次期戦略構想の礎とする。
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Research Products
(9 results)