2011 Fiscal Year Research-status Report
LIPUS照射およびRAP誘導を併用した歯槽骨代謝活性の制御
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23659959
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
飯田 順一郎 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (90151232)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 矯正学的歯の移動 / RAP誘導 / LIPUS照射 / 骨代謝 |
Research Abstract |
(1)有効にRAPを誘導する手法の検討ラット臼歯を用いて歯槽骨の局所に破骨細胞の活性を大きく上昇させるregional acceleratory phenomenon(RAP)を誘導する処置方法を検討している。北海道大学大学動物実験委員会による実験計画の承認を得た後、ラットを用いて上顎片側第一臼歯頬側、口蓋側にスチールラウンドバーによる歯槽骨皮質骨に達するosteotomyの処置を行い、第一臼歯の横断方向の脱灰切片を作成、HE染色により観察する手法を用いている。ラウンドバーによるosteotomy の位置、箇所数、深さについて様々な条件でRAP誘導の程度を計測し、最も有効なRAP誘導の処置法を検討中である。現状においては、osteotomy の条件の微妙な差によって生じるRAPの程度にばらつきが大きく、一定の程度のばらつきのないRAPを誘導できる 手法を開発検討中である。その完成後に、再度最も有効なosteotomyの条件を検討し、LIPUS照射による検討に移行する予定である。(2)有効に骨形成活性を亢進するLIPUS照射条件の検討超音波LIPUS(Low-Intensity Pulsed Ultrasound)照射装置〔BRソニックPro,伊藤超短波社製〕を購入した。その際に、ラット臼歯に適切な照射ができるように照射器先端の形状を選択した。ラット上顎臼歯への照射について、口腔内照射、口腔外からの照射、いずれが適切かについて、現在、その照射方法について検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで報告されているRAP誘導(Ferguson et al)による再現性のある骨吸収活性上昇に関して、osteotomyの条件設定の決定に時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
再現性のあるRAP誘導法が確立できた後に、再度osteotomy の条件に関して検討し、最も有効なosteotomyの条件を決定する。その後に、その条件下における骨吸収状況をLIPUS照射によって如何に回復させられるか。同様にラット臼歯を用いて組織学的に定量解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
再現性のあるRAP誘導による骨吸収活性上昇に関して、条件の決定に時間がかかっているために、次のステップであるLIPUS照射による影響の検討に入ることができず、23年度に申請した研究費に、一部未使用額が発生した。条件を決定した後に、23年度中に開始できなかったLIPUS照射による影響の検討を開始し、23年度未使用分の研究費を、予定通りに充てる予定である。
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