2012 Fiscal Year Annual Research Report
培養細胞治療に最適化した,フルメタル・バリアメンブレンを用いる次世代歯周再生療法
Project/Area Number |
23659973
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石幡 浩志 東北大学, 大学病院, 助教 (40261523)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島内 英俊 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (70187425)
|
Keywords | バリアメンブレン / 純チタン / スキャフォールド / GBR / チタンメンブレン / マイクロメッシュ / レーザー / 再生医療 |
Research Abstract |
当課題の全体像は、細胞が生体内を遊走する際に必要となる足場を確保することが、歯周組織再生の飛躍的発展を叶えることから、そのための生体材料を開発するものである。それを達成すべく、バリアメンブレンを単なる細胞透過を阻止するフィルタ-ではなく、スキャフォールドとしての性能を兼ね備え、かつ、従来のバリアメンブレンにおける最大の懸念材料であった、細菌侵入による感染等の合併症抑止能力備えた、純チタン製メンブレンの開発を行い、平成23年度では、15μm純チタン薄板に対し、孔径φ20μm、ピッチ50μmにて孔密度のレーザー穿孔加工を施した、フルメタルマイクロメッシュを試作した。平成24年度ではこれにヒト歯根膜由来培養細胞を播種培養し、メッシュ形状に沿って細胞体を進展する機能が初めて達成された。その動態は、従来の不規則な粗面上と異なり、細胞が貫通孔をアンカーとして遊走するなどの増殖パターンが認められ、このような均一化した表面トポグラフィーは、播種された細胞の挙動にある一定の影響を与えていた。インプラントフィクスチャー製品のほぼすべてで、オッセオインテグレーションを得るための粗面加工が施されている。細胞接着を誘導する最適の面粗さはRa:1μmと言われ、それを純チタン表面に生成するためサンドブラストや陽極酸化法などが採用されているが、その微細な形状をμmオーダーで高精細に制御することができず、不均一な微細表面トポグラフィーしか得られなかった。そのため、これまでは細胞接着から硬組織生成に至るプロセスを制御するには至っていない。本研究期間全体を通じ、GTRおよびGBRにおける単なる補填骨の保持材としてのメンブレンではなく、再生部位における周辺からの骨再生に積極的に関与する周辺機能型スキャフォールド(Peripheral regenerative matrices: PHRICS)を創成した。
|
Research Products
(1 results)