2011 Fiscal Year Research-status Report
口腔機能の賦活とリラクゼーションのためのマッサージ手技の開発と効果の実証的研究
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23659988
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
麻賀 多美代 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (30165691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒巻 裕之 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (70312048)
保坂 誠 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (60096500)
麻生 智子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (80248848)
鈴鹿 祐子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (50299898)
吉田 直美 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (50282760)
日下 和代 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (00149254)
吉田 晋 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (30555909)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 歯肉 / マッサージ / リラクゼーション / 血流量 |
Research Abstract |
本研究の目的は口腔機能の賦活とリラクゼーションを目指した、口腔周辺のマッサージ手技を確立し、そのマッサージによる生理的反応とリラクゼーション効果を実証することである。 当該年度は、歯科衛生士の手技による口腔内の歯肉マッサージにおける生理的反応とリラクゼーション効果について基礎的な研究を行った。歯肉マッサージは、歯ブラシなどの機械的刺激による血流量の増加が報告されているが、歯科衛生士の手技による歯肉マッサージに関する研究報告はみられない。また、歯肉マッサージがリラクゼーション効果を期待して行われているが、心理的領域に対してどのような効果を及ぼすかについての研究報告もみられない。そこで、11名の被験者に対して歯科衛生士の手技による歯肉マッサージを行い、マッサージ直後、5分後、10分後の血流量を測定した。その結果、歯肉の血流量はマッサージ直後、一時的に血流量の低下が認められた被験者がみられたが、その後の測定では多くの被験者に血流量の増加傾向が認められた。 また、マッサージ前後のリラクゼーション効果を評価するPOMSの結果から、歯肉マッサージ後は緊張や不安の感情、疲労が有意に減少した。血圧では収縮期血圧の低下とストレス尺度を示す唾液中アミラーゼ活性は低下傾向がみられた。口腔内の歯肉をマッサージすることはリラクゼーション効果を与えることが示唆された。 今回の研究により、口腔周辺のマッサージが口腔への賦活と情緒的側面に影響を与えることが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
口腔内の歯肉や口腔粘膜などのマッサージによる生理的反応やリラクゼーション効果についての基礎研究を行うことはできた。口腔内の歯肉における血流量の変化を測定したが、マッサージの前後に同一位置で測定するため、測定用プローブを固定する方法を考案した。血流量の測定では、非接触型プローブの固定や歯列への固定で生じる接触圧など、測定値に影響を与える要素が多いことがわかり、歯肉マッサージの血流量の変化に関する研究が多くみられない一因と考えられた。今回、歯肉の血流量の測定方法を考案したことは意義があったと考える。 次に研究目的のひとつである、表情筋や咀嚼筋などへ効率よくアプローチできる口腔周辺のマッサージ部位やマッサージ方法を検討するため、筋電計を用いる計画であった。しかし、筋電計の購入が遅れたため(発注後の受注生産であったため)測定の検討を開始することが予定より遅れてしまった。また、表情筋は筋肉が薄く、測定部位の検討に手間取ってしまっている。 しかし、当該年度に行った歯肉マッサージにおける生理的変化とリラクゼーション効果の研究を行っったことで研究の方法は確立されているので、口腔周辺の変化を測定する部位の検討ができれば、24年度の研究計画どおり進めることは可能であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、表情筋や咀嚼筋などへ効率よくアプローチできる口腔周辺のマッサージ部位やマッサージ方法の検討を重ねる。その上で、顔面や頭頸部を含む口腔周辺のマッサージによる生理的反応を皮膚の血流量、心拍数、血圧値、脈拍数、唾液中アミラーゼ活性で評価する。リラクゼーション効果については、質問紙であるPOMSと合わせて客観的に評価するために脳波のα波を測定する。 また、口腔周辺や口腔内のマッサージによる口腔機能の賦活については、口唇閉鎖力、舌圧測定、開口度の測定、唾液湿潤度の測定、オーラルディアドコキネシスにより評価する。 24年度は研究の被験者を研究者が在籍する大学の歯科衛生学科学生を対象として行う予定である。当該年度の基礎研究では被験者が11名と少なかったため、24年度は被験者数30名を目標とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度に購入した筋電計は筋電計と脳波測定もできる機械として購入したが、同時に測定することができないことと研究者自身で筋電計と脳波測定の切り替えが不可能(生産社の担当者が実施)である状況となった。したがって、24年度の研究費は、リラクゼーション効果を客観的に検証するために、α波の測定ができる簡易型の脳波計を購入する予定である。 また、当該年度に表情筋や咀嚼筋などの測定のために筋電計を購入したが、測定が2チャンネルでは測定部位が限定されてしまうため、研究計画どおりチャンネルの増設の費用とする。
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Research Products
(1 results)