2014 Fiscal Year Annual Research Report
日本人看護師の「行為についてのリフレクション」のメカニズムの解明と教授方法の開発
Project/Area Number |
23660010
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
前田 ひとみ 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (90183607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 由美 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (90284364)
武藤 雅子 活水女子大学, 看護学部, 講師 (40585147)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 看護教育学 / 内省 / リフレクション / 実践思考能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度に当たり、作成した新人看護師の臨床体験のリフレクションとその支援者としてプリセプターに対する教育プログラムを実施した。プログラムの開始にあたり、リフレクションの意義と方法に関する講義を行い、その後、3か月ごとに新人看護師とプリセプターとの臨床体験のリフレクションプログラムを実施した。 新人看護師とプリセプターが一緒に行うリフレクション場面の参加観察による分析の結果、初回は新人看護師は看護者として患者に確認すべき内容や伝えるべき内容を自分のペースで話していたが、回数を重ねるごとに患者の反応を見て、ニーズを確認しながら対話を行っていることがうかがえた。また、回を重ねるごとにプリセプターの問いかけやコメントよりも新人看護師の発言量が増加していた。質問紙による自己評価では、新人看護師、プリセプターともに、1回目、2回目は変化が少なかった。しかし、3回目には、新人看護師では「課題の明確化」「選択肢の拡大」など30項目中24項目が、プリセプターでは、「気づき促進」「考えの提案」など30項目中19項目が、前2回より高くなっていた。新人看護師のリフレクション支援を行いながら、自己の傾向に気づき、支援にやりがいを感じたプリセプターもいたが、全体的には回数による新人看護新の支援へのやりがいに差は見られなかった。 本研究期間における看護学生と新人看護師のリフレクションと新人看護師の支援者としてのプリセプターのリフレクションから、初心者レベルのリフレクションには場面の再構成時に活用できる枠組み作りが必要であること、さらに受容的で自分の感情や思考を確認できるような他者の支援が重要であることが分かった。また、リフレクションの支援者には、支援者としての動機づけプログラムの開発が必要であることが示唆された。
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Research Products
(2 results)