2013 Fiscal Year Annual Research Report
離職行動に影響する因子としての看護師の組織文化の捉え方の分析-価値基準との比較
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23660030
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
樫原 理恵 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (00570540)
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Keywords | 看護師 / 定着-離職 / 組織文化 |
Research Abstract |
看護組織が看護師の定着促進に向け対策を講じているが、2013年調査では看護師の離職率の減少傾向は横ばいへと転じた。労働時間や夜勤回数などで施設間差が生じている中、本研究では平成25年に看護師の組織文化に対する認識と期待度を明らかにし、定着促進が可能な組織運営モデルを検討することを目的に質問紙調査を実施した。 平成25年2月に調査依頼をした了解の得られた施設数が限られ、追加依頼を実施した。質問紙調査は医療評価機構認定病院146施設のうち看護部長に了解の得られた24施設の看護師1895名を対象に平成25年2月~5月にかけ実施した。回収数688名(回収率36.3%)、有効回答682名(有効回答率97.6%)であった。 組織文化については認識と期待度について、また定着-離職行動については、定着可能度尺度を使用した。定着可能な看護師は組織文化を肯定的に捉えているが定着不可能な看護師は組織文化が自己の価値基準と相違している。その傾向は小規模、大規模に比較し中規模の病院に多く見られた。施設間によって定着不可能群の割合に差が見られたが、回答数に偏りがあり明らかな特徴を見出すことはできなかった。 看護部長らの定着を促進するための組織運営に対する実際の取り組みと今後の課題を見出す目的で実施した平成23年度のインタビュー調査の結果をまとめたものを第39回日本看護研究学会学術集会で示説発表し、フロアとの情報・意見交換を実施した。看護師長のリーダーシップタイプとコミュニケーションスキル、看護部管理者への期待度や価値基準などを明確にし、組織運営に必要な意思疎通を阻害する因子を検討するために平成24年度に実施した質問紙調査を実施した結果をまとめ、第17回日本看護管理学会学術集会で示説発表を実施した。
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Research Products
(2 results)