2012 Fiscal Year Annual Research Report
地域における育児に悩む母親のレジリエンス向上を図る前向き育児プログラムの活用
Project/Area Number |
23660063
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 千惠子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10127293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮野 遊子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00616592)
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Keywords | 育児ストレス / レジリエンス / 母親 / トリプルP |
Research Abstract |
本研究の第1の目的である地域で育児している3歳児をもつ母親の育児ストレスとレジリエンス尺度の開発では、550名(回答率38.0%)の質問紙を回収し分析した結果、母親の育児ストレスとレジリエンスは、負の相関関係にあることが明らかになった。育児ストレスとレジリエンスを評価要因として使用できることを確認した。しかし、母親のレジリエンス測定尺度の作成においては、1回目の調査分析では、天井効果とフロアー効果のある項目が多くなったため、使用できない質問項目が多くなった。そこで、質問項目の回答を7段階評定に変更し、さらに質問項目の表現を微調整して、3歳児をもつ母親を対象に再度調査を行った。その結果、100名の回答を得たものを分析した結果、天井効果とフロアー効果のある項目が減少した。そこで因子分析を行い、3因子構成を確認し、尺度の妥当性と信頼性を検証した。 本研究の第2の目的である地域でのトリプルPの実施では、昨年度トリプルPのファシリテータ資格を取得した分担研究者と研究協力者2名によって保健センターで指導している育児困難な母親8名に、トリプルPの講習会を試行した。その結果、受講前に比べて母親の育児不安や子どもの問題行動が減少する効果を得た。さらに、保健センターの保健師2名にトリプルPのファシリテータ資格を取得できるようにし、保健師主催のトリプルP講習会を継続して実施できるように支援した。3013年1月に6名の育児困難な母親を対象に保健師主催でトリプルP講習会を開催することになり、分担研究者が実施の助言者として参加して、地域での継続を確認した。 上記の調査結果の一部は、論文作成し、調査結果は学会発表する準備を行うと同時に、調査結果およびトリプルPの試行状況を報告書にまとめ、研究協力が得られた3市の保健センターの保健師に配付した。
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Research Products
(4 results)