2013 Fiscal Year Annual Research Report
視覚に障害を有する女性の周産期保健指導を軸とした看護方法に関する基礎的研究
Project/Area Number |
23660081
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
竹 明美 京都橘大学, 看護学部, 講師 (30344568)
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Keywords | 視覚障がい / 妊産婦 / 周産期看護 / 保健指導教材 |
Research Abstract |
平成25年度は、平成23年度後半より企画し遂行していた「視覚障がいのある女性に対する周産期看護の実際 -看護職者へのインタビュー調査から- 」というテーマの研究についてまとめ、視覚に障がいのある女性の周産期看護に関わった看護職の女性に対する受け入れや認識に関するプロセス、看護上の困難や看護の特徴と今後の課題等について示唆を得た。また、今後の課題から視覚に障がいのある妊産婦に対する保健指導教材の開発についての検討が必要であることも示唆され、教材に関する検討も行った。 調査については、2施設、看護管理者を含む4名の研究協力者を得た。看護職の女性に対する受け入れや認識プロセス:視覚障がいのある女性の妊娠・分娩・子育て期に関する文献を得ることに苦慮し、出会いの最初は構えや緊張を伴ったが、実際に関わりを持つことで特別な存在ではないが、視覚に頼ることが出来ない分、他の感覚にすぐれ、人の能力の偉大さを再認識するに至っていた。看護上の困難:視覚障がい者に対する基本的な援助の理解不足、視覚に障がいのある妊産婦の看護援助に関する文献や保健指導教材の不足感がなどが困難な気持ちを惹起していた。看護の特徴:病院施設の環境を理解の工夫や入院生活環境を整えるために他部署のスタッフとの調整を行っていた。また、普段に比べて指導や援助が継続されるよう記録等を最大限活用し看護を実践していた。妊娠期には、他の妊婦以上に育児期の準備として母乳育児を意識して関わっていた。産褥期には、手を添えて実際に触れながら技術を伝達することや時間がかかっても待つことを意識する事が必要であると考えていた。また、そのための家族指導として見守りの姿勢の必要性を伝えることも重要な点であると意識していた。 <保健指導教材の検討>保健指導教材には、聴覚教材(パソコンやスマートフォンなどの読み上げ機能の活用)と触覚教材の2種を候補とし検討を行った。
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Research Products
(2 results)