2013 Fiscal Year Annual Research Report
夜間の問題行動がある人を介護・養育することが家族の睡眠に与える影響に関する研究
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23660119
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Research Institution | The Japanese Red Cross Toyota College of Nursing |
Principal Investigator |
山田 裕子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 准教授 (60331641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永坂 トシエ 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 教授 (50331640)
杉浦 美佐子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (40226436)
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Keywords | 睡眠 / 母子保健 / 介護負担 |
Research Abstract |
本研究では、夜間に家族への介護・養育を行う者に対して、その介護・養育を受ける者・児童と同時に測定器具を用いた行動量と睡眠評価を双方向性に調査し、質問紙やインタビューなど主観的な評価だけで得られなかった行動や睡眠そのものの実態を明らかにすること、さらに介護・養育する者にとって必要な支援の方向性を検討することが目的であった。平成25年度は、関係性を築き上げた機関に対して実際に調査を実施する機会が増加したが、対象の特性から介護を主体としたものは有効なデータが得にくく、子育て期の母子のデータの回収が多かった。 子育て期では、5~6か月児の参加が多く、この時期は昼夜の区別ある生活リズムに移行している時期であり、母親達は子どもや自身の夜間の睡眠や行動に対する興味が高い傾向があった。5~6か月の乳児の多くは夜間に何度となく覚醒し動きを認め、一晩に10回にも及ぶ行動を認めた児もあった。この時期の母親は、子どもが覚醒したことに反応して起き世話をする母親が多かった。睡眠に関する質問紙(PSQI-J)では、平均値はカットオフ値付近であり、約半数がカットオフ値を超え、夜間睡眠に何らかの問題を抱えていたが、平均睡眠時間は6時間42分であり、問題は睡眠の量ではなく質にあった。母親の約7割は夜間に子どもの世話をしており、PSQI-Jでリスクの低いものが少なくボーダー値が約3割を占め、また、睡眠効率が83.8%と低かった。一般に睡眠は年代により異なるが、同じ月齢の乳児の子育て期で比較した場合、母親の年齢による差異は認めなかった。 介護者では、夜間に問題行動を認める場合など、研究協力よりもデータを知りたい事例の参加が多く、測定器具を壊す、はずす、水没によりデータの抽出不能などトラブルが続き有効回答が得にくかったため、平準化して傾向を読み取れることが困難であり、事例によりパターンを解釈する結果となった。
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Research Products
(3 results)