2013 Fiscal Year Annual Research Report
シグマ陽子散乱断面積測定によるバリオン間力の斥力芯の起源の解明
Project/Area Number |
23684011
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三輪 浩司 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (50443982)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ストレンジネス核物理 |
Research Abstract |
本研究では核力の斥力芯の起源を解明するために、その起源の1つとされるクォーク間でのパウリ斥力があらわに現れるシグマ陽子間の相互作用をシグマ陽子散乱の微分断面積を測定することことを目的としている。そしてそのための検出器開発が研究の中心的なテーマである。 円筒形ファイバー検出器およびBGOカロリメーターからなる散乱陽子検出器に関しては、プロトタイプを製作し、東北大学のサイクロトロンにおいて、陽子陽子散乱実験を行い性能を評価した。散乱事象の同定能力は1.6MeV(σ)程度で十分に陽子陽子弾性散乱事象を同定出来可能であり、シグマ陽子弾性散乱でも同程度の性能で散乱事象の同定が可能であると期待出来る。ファイバーでのΔEおよびBGOカロリメーターでの全エネルギーEの関係から陽子とパイ中間子との粒子識別能力として4σという十分な性能を得ることが出来た。陽子陽子散乱の微分断面積に関しても正しく導出することが出来、システムとして十分に動作することを確認した。 散乱陽子検出器の実機の開発に移り、ファイバー検出器およびBGOカロリメーターのデザインを行い、実機製作を着手した。BGOに関しては実機で用いるBGOカロリメーターにおいても80MeVの陽子に対して1%と十分な分解能を得られていることを確認した。円筒形ファイバー検出器に関しては、8層構造のうちの2層をこの研究で構築した。またMPPC読み出しボードに関しても、1ボードで64チャンネルのMPPCを読み出すことが可能なEASIROC ver2ボードを開発することに成功した。 本研究において、高強度ビームの使用を可能にするビームラインファイバー検出器を作り上げ、散乱陽子検出器に関してもファイバー検出器の製作およびその読み出し方法の確立、BGOカロリメーターの製作など検出器開発の大部分を行うことが出来た。今後、J-PARCにおいて実際にシグマ陽子散乱実験を遂行する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Search for ^{6}_{Lambda}H hypernucleus by the ^{6}Li (pi-, K+) reaction at p_{pi-}=1.2 GeV/c2014
Author(s)
H. Sugimura, R. Honda, A. Sakaguchi, K. Miwa, M. Agnello, J.K. Ahn, S. Ajimura, Y. Akazawa, N. Amano, K. Aoki, H.C. Bhang, N. Chiga, M. Endo, P. Evtoukhovitch, A. Feliciello, H. Fujioka, T. Fukuda, S. Hasegawa, S. Hayakawa, K. Hosomi et al. et al.
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Journal Title
Physics Letters B
Volume: 729
Pages: 39-44
DOI
Peer Reviewed
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