2012 Fiscal Year Annual Research Report
低バックグラウンド・大容積微細飛跡検出器による方向に感度を持った暗黒物質探索実験
Project/Area Number |
23684014
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
身内 賢太朗 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80362440)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 暗黒物質 / 宇宙線 / 素粒子実験 / 地下実験 / 測定技術 |
Research Abstract |
宇宙の組成の約1/4は暗黒物質であることがWMAP衛星などの結果によってはっきりとした。暗黒物質の正体解明のために、暗黒物質との弾性散乱で原子核に与えられたエネルギーを測定する「直接」探索実験が世界中で進められている。 本研究では、低バックグラウンド大容積の微細飛跡検出器を製作、神岡地下実験室で 長期間(2年間)の観測により方向に感度を持つ暗黒物質直接探索実験を世界最 高感度で行う。これにより、イタリアDAMAグループが2008年に再度発見を報告したパラメータ領域の一部を探索する。この領域に暗黒物質が存在すれば発見の決定的証拠、無い場合には方向に感度のある手法による、より確かな制限を与えることができる。 このため必要なことは、低バックグラウンド化および大型化である。低バックグラウンド化に関しては、これまでの地上、地下の実験による検出器材料の選別やガス中のラドンのの除去方法の研究成果を活かして達成する。大型化に関しては、単純なスケールアップによって達成を予定している。本研究は平成23、24年度の2年間で検出器の製作、25、26年度で地下実験室での観測を予定、平成24年度は検出器を完成させ、地下実験室への設置を行った。 平成24年度には、平成23年度に製作した各部品を用いて検出器を製作、中性子線源などを用いて検出器の性能を詳しく評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り検出器を完成させ、地下実験室への設置を完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
地下実験室での動作確認、性能評価を行い、長期測定を開始する。
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[Presentation] 地下実験2012
Author(s)
身内賢太朗
Organizer
高エネルギー 春の学校
Place of Presentation
ラフォーレ琵琶湖
Year and Date
20120518-20120518
Invited
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