2014 Fiscal Year Annual Research Report
放射光真空紫外円二色性による蛋白質精密構造解析の新展開
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23687020
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松尾 光一 広島大学, 放射光科学研究センター, 助教 (40403620)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 放射光 / 真空紫外 / 円二色性 / 蛋白質 / 時間分解 / 生体膜 / マイクロ流路 / 二次構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
放射光真空紫外円二色性(VUVCD)を用いた蛋白質構造解析法の開発を進めた。以下に研究内容の概略を記す。 1.時間分解VUVCD測定システムの構築:放射光を利用したVUVCD装置は,市販のCD装置よりも良好なS/Nでスペクトル測定ができるため,蛋白質の時間に依存した構造変化の追跡に有効である。そこで本年度は,マイクロ流路型の時間分解セルの開発を行った。2種類の溶液が測定ポイントで均一にMixingされていることを確認した後,VUVCD装置用のセルホルダーを作成し,放射光を用いた動作確認を行った。今後,このシステムを用いて,生体膜相互作用における蛋白質構造の時間変化について調査する予定である。 2.VUVCDによる種々の生体膜と相互作用したα1-酸性糖タンパク質(AGP)の構造解析:VUVCD分光法により,水溶液中における蛋白質の二次構造の含量・本数・配列・配向解析が可能となっている。そこで本年度は,この手法を様々な生体膜[Dimyristoylphosphatidylcholine (DMPC), dimyristoylphosphatidyl ethanolamine (DMPE), dimyristoylphosphatidic acid (DMPA), dimyristoyl phosphatidyl glycerol (DMPG)]と相互作用したAGPの構造解析に応用した。その結果,リン脂質頭部のマイナス電荷(リン酸基由来)が,AGPと生体膜の相互作用にとって重要な因子であることを示唆され,DMPCやDMPEのリン脂質頭部のethanolamineやcholineのプラス電荷は,相互作用を阻害することが分かった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)