2014 Fiscal Year Annual Research Report
カイコのフラボノイド繭の分子基盤とその生物学的意義の解明
Project/Area Number |
23688008
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
大門 高明 独立行政法人農業生物資源研究所, 昆虫成長制御研究ユニット, 主任研究員 (70451846)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カイコ / フラボノイド / ゲノム / ゲノム編集 / RAD-seq / フェロモン |
Outline of Annual Research Achievements |
1. カイコB8斑油系統がもつ新規フラボノイド繭関連座位:昨年度までの連鎖解析・ddRAD-seq解析から、カイコB8斑油系統(蛍光繭(フラボノイド成分有り)と非蛍光繭(フラボノイド成分無し)が分離する)は、20番染色体に新規のフラボノイド繭関連座位をもつことが判明している。今年度は、マッピングの結果から示唆された責任領域の解析を行った。この領域には、ある遺伝子の大規模な遺伝子クラスターが存在しており、このうちの1つまたは複数がフラボノイド繭形質に関与することが示唆された。現在のところ明確な変異を有する遺伝子は見つかっていないが、後述するように、今年度はゲノム編集法によるin vivoでのlarge-deletionに32-kbまで成功しており、large-deletion誘発によって、責任遺伝子を絞り込むことができるものと考えられる。 2. カイコのゲノム編集法の高度化:昨年度までに、単一の遺伝子のノックアウトの高効率化に成功している。今年度は、(1) large-deletionの誘発、(2)致死性の高い遺伝子のノックアウト法の確立、(3)高効率な遺伝子ノックアウト法の確立、を行うことで、カイコのゲノム編集法のさらなる高度化を図った。その結果、(1) in vivoでのlarge-deletionは32-kbまで成功し、(2) 致死性の高い遺伝子(インジェクションした個体がモザイク致死になって妊性のある成虫が得られない)の場合でもノックアウト可能な方法を確立し、(3) MMEJを利用した新規の高効率なノックイン法の開発を行った。これらの成果から、カイコのゲノム編集法を単純なノックアウト作出からもう一段上のレベルに引き上げることができ、昆虫の繭フラボノイドの生成機構およびその種間多様性と生物学的意義のさらなる解明に向けて、ゲノム編集という強力な武器を磨き上げることができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] MMEJ-mediated integration of donor DNA in cells and animals using TALENs and CRISPR/Cas92014
Author(s)
Shota Nakade, Takuya Tsubota, Yuto Sakane, Satoshi Kume, Naoaki Sakamoto, Masanobu Obara, Takaaki Daimon, Hideki Sezutsu, Takashi Yamamoto, Tetsushi Sakuma, Ken-ichi T. Suzuki
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 5
Pages: 5560
DOI
Peer Reviewed
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