2013 Fiscal Year Annual Research Report
日本人における尿中殺虫剤代謝物レベル基本特性の包括的理解
Project/Area Number |
23689034
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上山 純 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00397465)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 農薬曝露 / バイオモニタリング / 分析化学 |
Research Abstract |
本研究では主に以下の5つの成果を得た。 1)使い捨ておむつを用いた尿中ピレスロイド殺虫剤代謝物の高感度測定法開発:排尿が自立していない新生児や乳児からの採尿は困難である。使い捨て紙オムツからピレスロイド系殺虫剤代謝物を抽出および分離分析し、検出感度および再現性が良好な測定法を開発した。 2)簡易有機リン系殺虫剤代謝物類測定法の開発:有機リン系殺虫剤(OPs)の曝露バイオモニタリングには、尿中OP代謝物であるジアルキルリン酸類(DAPs)の高感度測定が用いられている。液体クロマトグラフ‐タンデム質量分析計(LC-MS/MS)を用いて簡便かつ高感度なDAP測定法を確立し、小児の尿中DAP一斉分析を実施した。 3)尿中ネオニコチノイド系殺虫剤の高感度測定法開発:尿中に排泄される7種のネオニコチノイド系殺虫剤の定量分析法をLC-MS/MSを用いて開発した。この測定法を応用して、3歳児 (n=52)、一般健常成人 (n=53)、りんご農家 (n=58)の夏および冬の尿を用いて検出率、季節間および年齢間の差などの基礎的データの収集を行い、イミダクロプリド (夏 2.2 μg/g cre v.s. 冬 2.9 μg/g cre)で曝露量の季節差が確認された。子供の尿中ネオニコチノイド量は成人のそれよりも高い値を示した。 4)尿中ネオニコチノイド系殺虫剤代謝物類の高感度測定法開発:尿中にNNi代謝物として排泄される3種類の化合物6-chloronicotinic acid (6CN)、3-furoic acid (3FA)および2-chloro-1,3-thiazole-5-carboxylic acid (2CTCA)の分別定量法をGC-MSを用いて開発した。 5)測定法のクロスバリデーション:尿中DAPsおよびピレスロイド系殺虫剤代謝物類の測定結果の妥当性を確認するために、国外の研究機関と協力し、あるいは国際的な外部精度管理プログラムを利用して評価を行った。その結果、いずれの測定法も良好な再現性を有すると評価できた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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