2013 Fiscal Year Annual Research Report
クロマチン免疫沈降シーケンス法と遺伝学的手法による骨形成性転写ネットワークの解明
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23689079
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大庭 伸介 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20466733)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 骨形成 / 転写ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
1. データ処理:24年度までにChIP-seqによって得られた、骨芽細胞におけるβ-catenin・Runx2・Osxの結合領域・標的遺伝子候補リストとマイクロアレイより得られる発現変動遺伝子リストを比較し、各因子の結合領域と標的遺伝子のリストを作成した。この際、軟骨分化のマスター制御因子であるSox9のChIP-seq解析及びマイクロアレイ(軟骨細胞)の結果も加え、同様に解析を行った。さらに、GREATプログラムにより、β-catenin・Runx2・Osx・Sox9の結合領域によって転写が制御されているであろう遺伝子を、Gene ontology termにより選別した。一連の解析により、β-catenin・Runx2・Osxは骨芽細胞関連遺伝子と有意な相関を示し、Sox9は軟骨関連遺伝子と相関することが明らかとなった。de novoモチーフ検索により、各結合領域における実際の結合モチーフを検索すると、協働因子の候補がいくつか明らかとなった。さらに、Sox9は軟骨細胞ゲノムにおいて特徴的な結合パターンを示し、このパターンが軟骨関連遺伝子の高い転写レベルの維持に関与することが示唆された。
2. in vitro 及びin vivo による検証:ChIP-seq で明らかとなった転写調節領域をレポーター遺伝子に接続させたトランスジェニックマウス・ゼブラフィッシュを作出し、各領域が骨芽細胞特異的(Runx2・Osx)あるいは軟骨細胞特異的(Sox9)な転写活性を示すことを確認した。また、Sox9においては、実際にゲノム上で結合しているモチーフの結合強度が、最適化モチーフよりも低いことが判明した(ゲルシフトアッセイ)。また、共免疫沈降によって、de novoモチーフ検索から示唆された協働因子との転写因子複合体の形成を確認した。さらに、ノックアウトマウスの解析によって、それらの協働因子が実際に骨格形成に関与することを明らかにした。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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