2012 Fiscal Year Research-status Report
データ解析システムにおけるビジュアルプログラミング環境の研究と開発
Project/Area Number |
23700340
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Research Institution | Tokyo University of Information Sciences |
Principal Investigator |
藤原 丈史 東京情報大学, 総合情報学部, 准教授 (60348456)
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Keywords | ユーザインタフェース / プログラミング言語 |
Research Abstract |
本研究は,ビジュアル操作環境を発展させ統計解析システムのユーザインタフェースとして展開することで,従来のシステムに比べ利便性,効率性を高めたシステムを実現することが目的である.従来の統計解析システムにおいては,その操作環境(=ユーザインタフェース)としては,文字を入力することで操作を行うCUI(Character User Interface)と,メニューやアイコン等で操作を行うGUI(Graphical User Interface)の両方が利用されている.しかしながら,この2つの操作環境は互いに連携はとれてはいなかった.統計解析の専門家やシステムに精通した利用者はCUIを主に利用し,一方初心者などはGUIを使うことが多い.これはそれぞれの操作環境には得手不得手があるが,これは従来のシステムにはこの2つの操作環境間の連携が有機的にとれていないことがその一因と思われる. 本年度は,昨年度行ったシステムの設計をベースにシステム全体の実装を行ってきた.また,その実装に並行して既存のさまざまなシステムにおけるビジュアル操作環境も含めて多くの操作環境の調査,分析については引き続き行っていた.その中で,すでに実現した部分の検証も含め,本研究システムの設計において改良すべき観点がいくつか存在した.これを受け,システムの設計を見直し,より実用性の高い操作環境の実現を目指すべく一部再設計を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は昨年度の設計をうけ,実装を完了させ,次年度はその実現の具体的な検証を行う予定であった.しかしながら,実装を一部行いながら,ある程度の検証を行った結果,より有用で効果的なビジュアル操作環境として実現するための改善をおこなった方が本研究の重要な研究成果となりうる可能性を見いだした.そのため,他のシステムや研究成果の検証,本システムにおける一部設計の見直し,およびそれにともなう実装の変更を行ったためである.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度では,システムの実装を行うとともにその検証のなかで一部設計の見直しを行った.次年度は,その改良し構成し直した設計に基づいて本年度時間的に実現できなかった部分の実装を行う.その後,実現した本研究システム上での具体的な検証に入る.統計解析において,対象とする分析データ,およびその分析手法は多種多様であり,さまざまレベルにおいて,本システムで実現するビジュアル操作環境が有用であるかを精査する.また,本研究で得られた成果をまとめ,国内および国外の研究学会で発表を行うとともに,研究論文として構成を行い投稿を行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は,上記今後の研究の推進方策の予定で述べたとおり,本システムの実装の一部と,具体的なデータを用いた本システム上での分析を行う.そのため,実装においては研究成果の主となるシステムのプログラム等を安全に運用,保守,管理するためのバックアップ装置およびバックアップメディアの購入は必須である.システムの検証においては,統計解析はさまざまデータを用いた分析で利用されることから,実際の分析に利用される多種多様の実用的なデータの購入を行い,それに対して本システムの実証的な検証を行う予定である.また,上記の研究結果,研究成果の学会における発表のための出張旅費に利用する.
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