2012 Fiscal Year Research-status Report
アスリートにおける運動後低血圧応答とそのメカニズムの解明
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23700855
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
斉藤 陽子 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 契約研究員 (90549461)
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Keywords | 高所 / アスリート / 血圧 / 反応性充血 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は成果発表と研究データ取得の二つに分けられる. 一つ目の実績については,昨年度の研究課題であった「競技種目の違いが運動後低血圧応答に及ぼす影響」について国内外の学会において成果発表を行った.内容については,本研究の対象に明確な競技別の違いは認められないという結果であったが,一般人とアスリートを比較した際にはアスリートにおいて血圧低下応答が延長する可能性が示唆された. 二つ目の実績については,本年度の研究課題である「トレーニング環境が運動後低血圧応答に及ぼす影響」についてデータ取得を行った.大学陸上部の学生選手9名を対象に,常圧条件,低圧条件(低圧チャンバーにて疑似高所環境をシミュレーション,高度2200m相当)でトレッドミルによる最大運動を実施し,運動前,および運動後15分,30分,60分の血圧,血管抵抗,心拍出量を測定した.さらに血管抵抗変化のメカニズムを検討するため,実験の前後に反応性充血反応を測定した.また第三の試行として,低圧条件と絶対的負荷を統一させた試行を行うため,常圧条件下で,低圧条件で達した運動時間まで運動を行わせた.取得データは現在分析中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度の成果発表については結果として学会発表にとどまり,論文としての発表を行うことができなかった.次年度の課題として取り組む予定である. 本年度予定していた実験については予定していた内容を終了させることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度においては実験実施時期の関係から,被験者を想定数集めることができなかった. 次年度においては追加実験を実施するとともに,本年度取得した実験データの分析とその成果発表を中心に活動を行う予定である.学会発表はもちろんのこと,論文としての発表を主眼に据えて取り組む予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度においては上記理由により一部の経費は未使用のままとなってしまった. 次年度の追加実験の費用として利用するとともに,学会発表に関する費用(旅費滞在費,学会参加費)および論文投稿に関する費用(英文校正費,投稿費)として利用予定である.
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[Presentation] Postexercise hypotension in strength-trained athletes.2012
Author(s)
Saito, Y., Nakamura, M., Eguchi, K., Arai, K., Takemata, T., Otsuki, T., Ajisaka, R. and Takahashi, H.
Organizer
The 17th annual congress of European College of Sport Science
Place of Presentation
Brugges
Year and Date
20120704-20120707