2011 Fiscal Year Research-status Report
腫瘍微小環境におけるNK細胞細胞サブセットのホメオスタシスと機能解析
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23701073
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
早川 芳弘 東京大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (10541956)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | NK細胞 / がん / がん転移 |
Research Abstract |
本年度はがん免疫応答、特に転移の制御に重要であるNK細胞エフェクター分子について各種ノックアウトマウスから単離したNK細胞の移入実験により検証し, IFN-γの抗転移エフェクター機序における重要性について示した。腫瘍微小環境へのNK細胞集積について解析を行い、そのメカニズムについて検証した。腫瘍内浸潤NK細胞としてCD27hi NK細胞サブセットが選択的に集積していた。また腫瘍に集積したCD27hiNK細胞は早期にIFN-γを腫瘍局所で産生する細胞である事、腫瘍へのNK細胞集積においてIFN-γが重要な役割を担う事を示した。はヒトおよびマウスでのNK細胞のin vivoにおける多様性について明らかにし、それらの異なる自己反応生や組織分布を示す新たなサブセットに関する解析と、それらのNK細胞サブセットのがん免疫応答における役割について研究を行った。それぞれの研究成果を論文として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画では平成23年度は1. 腫瘍浸潤NK細胞および炎症局所へのNK細胞浸潤メカニズムの解析と2. 腫瘍局所におけるNK細胞の機能について検討する目標を掲げた。1については内因性IFN-γを介したNK細胞の腫瘍内浸潤の制御メカニズムについて明らかにし、2に関しては主要内での早期におけるIFN-γ産生と転移病態におけるNK細胞のIFN-γ産生の重要性について明らかにした。これらの成果は論文として発表されており、当初の研究計画を達成しており、十分な進捗が得られていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は計画にそった進捗を達成できたので今年度も研究計画に沿って研究を推進する予定である。転任に伴い現状実験の進捗に多少の遅れが出る可能性が考えられるが、影響を最小にして計画を推進したいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画の変更はなく、今後の研究推進について計画通りの研究費の使用を予定している。
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