2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23730136
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤村 直史 神戸大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (20551493)
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Keywords | 立法組織 / 委員会 / 選挙誘因 / 政党規律 / 議員行動 / 日本政治 / 国際研究者交流 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
政党は、議員の個々の選挙事情に対応する一方、党として集合的決定を行なわなくてはいけないという矛盾した目標を抱えている。本研究では、政党がいかにして所属議員の再選と党としての一体性の維持を両立しているかを明らかにすることを目的とした。本研究は(1) 先行研究の検討と理論的考察、(2)データの収集と分析、(3) 中間報告とフィードバック、(4) 学術雑誌への投稿の4 段階に分けられ、 最終年度である25 年度は予定通り(4)を実施した。 まず、知見として、「政党は、個別利益分野では、議員の関係委員会・部会への所属希望を認め、審議内容にも自律性を与える一方、一般利益分野では、党の政策に忠実な議員を委員会・部会に任命して審議内容を統制することで、所属議員の再選と党としての一体性を確保している」という主張を理論的に確定し、それを2003年から2007年の日本の委員会を分析することにより、実証した。 その成果は、Fujimura (2012)に続き、Fujimura (2013); Sasada, Fujimura, and Machidori (2013)において、公表した。3年の研究機関に海外査読誌に3本の論文を掲載することができたのは、国際的に成果を示すことができたという点で大きな貢献であると考える。 また、本研究で使用したデータをウェブページにて一般公開することを進めている。既に、アメリカのWestern Kentucky UniversityとRice Universityの研究者からの依頼によりデータを提供した。彼らは本データをもとに研究を進めている。
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