2011 Fiscal Year Research-status Report
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23730299
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
浅野 貴央 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (40423157)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | ナイト流不確実性 |
Research Abstract |
平成23年度は、研究計画の基づき、以下の点について研究活動を行った。(1)ナイト流不確実性下の再帰的期待効用理論:Hayashi and Miao (2011, Theoretical Economics) のモデルに基づき、その理論モデルの拡張可能性について、研究を行った。不確実性および不確実性が現出するタイミングに関する選好について、より推定が容易なモデルの構築の可能性について、研究を行った。(2)論文の報告:執筆した論文に関して、論文の完成度を向上させるべく、他大学(神戸大学、九州大学、北海道大学、小樽商科大学、信州大学、京都大学)が主催する研究セミナーにおいて、研究成果を報告し、参加者と有意義な討論を行った。(3)研究成果:平成23年度は、連続時間の枠組みにおいて、将来の市場規模についてのナイト流不確実性に直面した独占企業が市場に参入する最適な市場規模を導出、従来のリスクとナイト流不確実性が最適な市場規模、最適な価格および最適な品質に与える効果について分析を行った論文が、国際的学術誌に採択された。(4)本研究の意義:本研究プロジェクトは、1980年代以降、研究が進展し、多くの知見をもたらした再帰的期待効用理論と、1990年代以降、研究が進展し、現在に至まで、多くの知見をもたらしているナイト流不確実性に関する基礎研究と応用研究である。研究成果は、ファイナンス、マクロ経済学、環境経済学を始め、多くの分野において、新たな知見をもたらすと期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
再帰的期待効用理論とナイト流不確実性に関する論文を公表できていないが、ファイナンス、マクロ経済学への応用について、すでにアイディアがあり、平成24年度中には、公表できるものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、できるだけ早期にナイト流不確実性下における再帰的期待効用理論のモデルを構築し、ファイナンスへの応用研究を論文にまとめたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の研究費の使用計画について、研究を遂行する上で、性能の高いデスクトップパソコンが必要であるため、その購入費として、また、研究成果を外部で報告し、他大学の研究者からアドバイスをもらうべく、出張旅費として、それぞれ執行することを計画している。
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