2011 Fiscal Year Research-status Report
環境サステイナビリティ「先進地」における地域社会の応答に関する研究
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23730485
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
茅野 恒秀 岩手県立大学, 総合政策学部, 講師 (70583540)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 環境サステイナビリティ / 生物多様性 / 再生可能エネルギー / 地域社会の応答 / 環境社会学 |
Research Abstract |
平成23年度は、当初予定した群馬県みなかみ町調査、岩手県葛巻町調査に加え、エネルギー政策に関する調査を進捗させた。 みなかみ町調査においては、「三国山地/赤谷川・生物多様性復元計画(赤谷プロジェクト)」の関係者と協議・調整のうえ、プロジェクト対象地周辺のみなかみ町新治地区北部の各地区において、聞き取り調査を開始した。主な調査項目は、(1)住民の森とのかかわりの現状、(2)住民が森と赤谷プロジェクトに望むこと、(3)新治地区北部の今後の地域像の3点である。なお、平成23年9月に博士学位請求論文を提出し、平成24年3月に法政大学より博士学位が授与されたが、博士学位請求論文の一部には、赤谷プロジェクトを対象とした研究成果が含まれている。 葛巻町調査においては、資料等から詳細年表を作成し、地域政策史の再構成を行った。成果は、論文「多様な生業戦略のひとつとしての再生可能エネルギーの可能性――岩手県葛巻町の取り組みを手がかりに」を執筆し、書籍に収録されることとなった(発行は平成24年5月となるため、平成24年度の研究成果に記載される予定である)。 本研究プロジェクトの開始直前に発生した東日本大震災は、本プロジェクトが主題とする「環境サステイナビリティ」に対しても、その概念を取り巻く与件を大きく捉え直す必要を生じさせた。特に、福島原発事故によって「エネルギー政策のサステイナビリティ」というテーマが全世界的に浮上しており、エネルギー政策の文脈で当初予定した葛巻町調査以外に、エネルギー政策と地域社会の応答を主題として調査地を開拓する必要があると考えられた。そこで、平成23年9月に青森県内各地における再生可能エネルギーの導入事例調査を実施したところである。 また、本プロジェクトの到達点としてめざす「政策社会学」の構築に向けて、河川政策と沿岸域政策の領域で2編の査読論文を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
みなかみ町調査、葛巻町調査ともに当初の予定どおり進捗し、特に葛巻町調査の成果は書籍に寄稿し、成果の発表を行うことができた。今後、既着手の現地調査を進めるとともに、生物多様性保全と地域の内発的発展に関するデータベースの充実をはかり、現地調査を追加する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は3年間のプロジェクト期間の2年目となり、既着手の調査については、完了または25年度前半までに終了することをめざす。なお、東日本大震災を受けて急浮上したエネルギー政策に関する研究課題に応えるため、当初予定した長野県飯田市における調査は、優先度を下げることも検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度は請求した研究費をすべて使用し研究を実施した。平成24年度も、当初計画した費目と支出計画に沿って、現地調査、文献調査に応じて物品費、旅費、謝金等を使用する。
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