2012 Fiscal Year Research-status Report
環境サステイナビリティ「先進地」における地域社会の応答に関する研究
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23730485
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
茅野 恒秀 岩手県立大学, 総合政策学部, 講師 (70583540)
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Keywords | 環境サステイナビリティ / 生物多様性 / 再生可能エネルギー / 地域社会の応答 / 環境社会学 / 地域資源管理の社会技術 |
Research Abstract |
平成24年度においては、予定した群馬県みなかみ町調査、岩手県葛巻町調査、青森県と岩手県において再生可能エネルギーによる地域活性化の取り組み状況の把握を行った。 みなかみ町調査においては、「三国山地/赤谷川・生物多様性復元計画(赤谷プロジェクト)」の関係者と協議・調整の上、平成23年度に引き続き、プロジェクト対象地域周辺のみなかみ町新治地区北部の各地区において、聞き取り調査を実施した。協議・調整のため、毎回の赤谷プロジェクト「地域づくりワーキンググループ」に出席し、調査結果の報告を行った。また、平成25年度から執筆を開始する予定であった赤谷プロジェクトに関する単著の原稿を前倒しして執筆開始した。 葛巻町調査においては、平成23年度に収集した酪農、林業、再生可能エネルギーを中心とする地域開発政策史に関する情報をもとに原稿を執筆し、平成24年5月に共著書籍を発表・出版した。また、追加的に聞き取り調査と資料収集を実施し、「葛巻町のまちおこしの経過ーー昭和30年代以降を中心に」「自然エネルギー160%地域の現状と課題」の2本の論文の草稿執筆を進めた。成果は葛巻町で調査を行っている他の研究グループとの共編著として、出版の準備を進めている。 再生可能エネルギーによる地域活性化の取り組みについては、平成23年に引き続き青森県で現地調査を実施するとともに、岩手県では葛巻町に加えて紫波町での調査を行った。青森県での調査成果は、共編著書に収録した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
みなかみ町調査、葛巻町調査、青森・岩手調査ともに当初の予定どおり進捗し、特に葛巻町調査の成果は書籍に寄稿し、成果の発表を行うことができた。今後、既着手の現地調査を完了させ、生物多様性保全や低炭素社会の実現と地域の内発的発展に関するデータベースの充実をはかり、複数の事例研究の成果をまとめる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は3年間のプロジェクト期間の最終年となり、既着手の調査については、25年度前半までに完了することをめざす。また、生物多様性保全や低炭素社会の実現と地域の内発的発展に関するデータベース構築のため、現地視察調査を追加する。複数の事例研究の成果を踏まえ、学会発表や論文・書籍の執筆・発表を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は請求した研究費をほぼすべて使用し研究を実施した。平成25年度も、当初計画した費目と支出計画に沿って、現地調査、文献調査に応じて物品費、旅費、謝金等を使用する。
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