2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23730527
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Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
伊藤 健次 山梨県立大学, 人間福祉学部, 講師 (70405116)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 動作解析ソフトウェア / 動作介助による自立支援 / 動作介助の教育手法 / 介護従事者教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自立支援型の移乗介助技術を学習者自らの気づきをもとに理解し、身に付けていく教育手法を開発することを目的として行った。本研究においては自立の主体者である要介護者の動作に着目し、介助を受けた利用者の体の動きが自立時の動作に近づくことを「正しい介助が実施できた」「自立動作を支援できた」指標として用い、動作解析ソフトを活用することで、自立を支援する手法と介助者主体の手法の差違を視覚的に表示することに成功した。また、動作解析画像を使用した自立支援型の介助動作を教育する研修モデルを作成し、現場実務者向けに4回にわたり実施し研修参加者からのフィードバックを得た。 各年度の実施内容は以下の通り。 23年度:従来行われてきた介護領域の動作介助についての文献収集と分析、24年度:自立支援という理念とそのための介助方法を「わかる」ための教育用動作解析映像の作成、25年度:頭で理解したことを実施できるようにする「わかる」を「出来る」にするための研修モデルの作成、26年度:介護従事者向けの研修において研修モデルを実際に使用し参加者からのフィードバックをもとに効果検証。 研究期間全体を通じて、Ⅰ. 移乗動作介助の適切さをどのように判断するのかを考察すること、Ⅱ. これまで実施されてきた移乗動作介助技術の教育方法と内容を整理すること、Ⅲ. 自立動作の動作解析画像を作成し、その動きを分析し記述化すること、Ⅳ. 現在実施されている移乗動作の介助方法を自立動作との比較という視点から検証しその利点と課題を明らかにすること、Ⅴ.自立支援のための介助方法を習得するための教育手法を考察することを実施した。これにより、動作解析画像を活用することで学習者自らの気づきをうながし、動作の主体者の動きに添って介助を実施する自立支援型の介助動作を身につける教育手法のモデルを作成することができた。
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