2012 Fiscal Year Research-status Report
奉安殿をめぐる学校と地域社会の連携に関する研究―学校化社会の形成過程―
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23730777
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
佐喜本 愛 九州産業大学, 国際文化学部, 講師 (90552216)
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Keywords | 奉安殿 / 小学校 / 地域 / モノ |
Research Abstract |
本年度は研究期間3年の2年目となり、初年度において主に進めた先行研究の整理(国立国会図書館、国立教育政策研究所附属図書館の蔵書目録より主要先行研究を抽出)や国会図書館においてデジタルライブラリーとしておさめられている史料の複写を可能な限り進める作業をさらに進めた。特に前年度にできなかった小学校の学校史関連の文献複写に力を入れた。その作業を進めながら史料にある「回想」記事の分析を行った。戦後の奉安殿解体に関して児童が積極的に絡んでいた事実が散見され、これは本採択課題に関わって大きな成果だといえる。なお前年に引き続き、本研究の性質上、文字史料ではなく、写真(図面)の史料の印刷、保存方法の工夫に努めた。さらに本年度は研究対象である北部九州以外の状況を確認するため、各県教育史文検の収集を集中的に行い、その分析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
第一に、奉安殿に関する史料収集の大きな場である国会図書館の文献デジタル化作業に伴い、本採択課題に関連する文献が複写不能である状況が続いたこと。第二に、史料調査を予定していた小学校の責任者である校長の異動に伴い、調査依頼の手続きが振り出しに戻り時間を要してしまったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度として、第一に未だ達成されていない採択課題最大の目的である福岡(筑豊・筑後)地方の小学校文書の調査・史料収集、そして分析につとめる。第二にこれまでの史料収集を分析・考察を行い、研究成果をまとめる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
①昨年度計画していた福岡県筑豊・筑後地方への史料調査が実施できなかったため多くの繰越金が発生した。本年度は、上記地方への史料調査を実施するため主にその旅費(レンタカー代を含む)、謝礼に使用する。 ②北部九州の自治体史をはじめ小学校年史を古本屋より購入する。 ③上記史料群データ化するために必要なデジタルカメラ備品、複写代、印画紙・コピー用紙、カラーインク、A3印刷可能カラープリンタ、その他ファイル類およびその史料群整理に伴うアルバイト雇用。 ④最終報告書作成に伴う諸費用
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